トップインタビュー:ハワイ州観光局(HTJ)局長 高畑エリック氏
パッションを持ってハワイをプロモーション
業界との関係深化を推進-各社対応、隣島、MICE、九州市場に注力
-ハワイを含め、日本市場でポピュラーなデスティネーションはFIT化が進む状況にありますが、旅行会社との関係を重視されています。どのようなアプローチされるのですか
高畑 基本的には価格訴求型ではなく、内容重視の商品造成に協力していきたい。例えば、足を確保して、ファーストタイマーでも隣島に行ける商品を造ってもらえるサポートだ。ひとつのアイディアとしては、隣島でホールセラーが共同でトロリーバスのような移動手段を走らせることはできないかと考えているところだ。こうしたアイディアの音頭をとって、力添えをしていくのも観光局の仕事だと思う。
-MICEも強化するマーケットのひとつですね
高畑 MICEというと1000人単位の大グループのイメージが強いが、100人、200人でも立派なMICEだ。最初からホームランをねらうのではなく、シングルヒットを打ちながらチャンスを見てホームランも打つという考え方で需要を取り込んでいきたい。
MICEといっても日本の場合はコーポレートミーテイングとインセンティブ。今までのようにホテルや宴会場の箱売りではなく、ハワイはさまざまなソリューションを提供できるMICEデスティネーションであることをアピールしていく。例えばハワイ文化を絡めたチームビルディングなど、ハワイを選ぶ理由付けをしていく必要があるだろう。オーガナイザーは何か違うことをしたいと思っているはずだ。今あるリソースの切り口を変えながら提案していきたいと思っている。
また、同じグループとして教育旅行も大切だと考えている。学生は将来のリピーターになる可能性があり、市場の拡大につながる。これに関連して、学生スポーツの分野にも注目しており、ハワイ大学と話をしているところだ。
-最後に旅行業界へのメッセージをお願いします
高畑 ハワイに興味があれば誰でも気軽にHTJを訪問できるようにしていきたい。ハワイのことならどんなことも歓迎なので話をして欲しいし、質問があれば聞いてほしい。さまざまな人たちと総合的にハワイを売り込み、相互のビジネスにつなげたいと思っている。そして、最後に「Hawaii loves Japan」と言いたい。もっと多くの日本人がハワイを訪れてくれることを願っている。
-ありがとうございました