travelvision complimentary

トップインタビュー:ハワイ州観光局(HTJ)局長 高畑エリック氏

パッションを持ってハワイをプロモーション
業界との関係深化を推進-各社対応、隣島、MICE、九州市場に注力

 今年1月から本格的に活動を開始した新生ハワイ州観光局(HTJ)。ハワイオフィス4名、日本オフィス8名の体制で市場の活性化と拡大に取り組む。「パッション」「インテグレーション」「シナジー」をキーワードに、旅行業界との関係をさらに深めていく考えだ。厳しい市場環境は続くものの、デルタ航空(DL)の福岡/ホノルル線の復活など明るい話題もある。トップ1デスティネーションに向けて、どのように日本マーケットを拡大させていくのか。HTJ代表の高畑エリック氏に、今後の活動方針について聞いた(聞き手:弊誌編集長 松本裕一)。


-自己紹介も兼ねて、これまでのご経歴をお聞かせください

高畑エリック氏(以下、敬称略) 1991年から日本とハワイをつなぐツーリズムの仕事を始めた。シーライフ・パーク・ハワイとワイメアバレーで日本担当のセールスを務めたあと、アトランティス・アドベンチャーズに移った。1997年に独立し、セールスコンサルティングの会社エーリンクを立ち上げ、ナイキタウンの日本市場マーケティング・コンサルティングの仕事を請け負ったほか、日本の芸能事務所のハワイでのコーディネートも手がけた。

 2002年から7年間ほど、アラモアナセンターで日本市場向けのブランドマネージメントやマーケティング・コンサルティングを行ない、2008年にはハワイ大学でスポーツマーケティング、ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)でコンサルティングの仕事を始めた。そして昨年、幸いにしてHTJの業務を受託することができた。

-新生HTJとしての意気込みをお聞かせください

タカハタ まずはハワイ側にも日本側にもパッション(情熱)を戻したい。日本人のハワイ訪問者数が上昇基調にあり、200万人以上も達成していた年のあった1990年代は、みんながやりたいと思う楽しい仕事だった。今は厳しい環境にあるが、観光局としてパッションを持ってハワイを売っていこう、とスタッフにも言っている。そうすれば、結果もついてくるだろう。昨年の入札でもそのパッションが伝わって業務を勝ち得たと思っている。


-そのパッションに加えて、大きな方針として「インテグレーション」と「シナジー」をあげています

高畑 以前は日本側の方針がハワイ側に伝えられているだけだった。しかし、ハワイのパートナーのサポートがなければ、日本側でいくら素晴らしいプランを作っても成功しない。そういう意味で、HTJとしてはハワイのパートナーをプラン作成の最初のプロセスからインテグレーションしていく。

 また、同時に日本のパートナー、メディア、オンラインブッキングも含めて、あらゆるハワイ関連のビジネスを巻き込んでいきたいと考えている。そのなかでシナジーが生まれ、必ず結果につながる。旅行会社にも航空会社にも儲かってもらわなければ、プランは継続しない。HTJはそのサポートをしていき、トップ1デスティネーションになるように取り組んでいく考えだ。