Black Tomatoが語る、日本ラグジュアリー市場の現在地──地方志向、富裕層ニーズ、そして日本の強みと課題
-今、注目されている地域はありますか。
ウェルズ お客様からのご要望は、ここ数年でゴールデンルートの外側、まだあまり知られていないエリアへと広がっています。日本を再訪されるお客様も増えており、これまでとは違う何かを求めていらっしゃいます。地方エリアは、都市部での滞在との心地よい対比を提供してくれるため、お客様から一貫して高い評価をいただいています。個人的に今とても注目しているのは『海の京都』です。工芸と海が織りなす対比が魅力で、都市部からのアクセスの良さを保ちながらも、都市とは違う体験を提供できる点に可能性を感じています。
-日本のサプライヤーについて、どのような印象をお持ちですか。
ウェルズ 旅館は独自性のある本物の体験を提供してくれますが、ご家族向けの柔軟性という点では改善の余地があります。国際系のホテルは洗練されたサービスを提供してくれますが、お客様お一人おひとりに合わせた個別対応という点ではさらに踏み込んでほしいと感じることがあります。日本の観光・宿泊業界には、需要が高い時期でも一人ひとりのお客様に合わせたテーラーメイドの対応を大切にしてほしいと思っています。それこそが本当に卓越したホテルを際立たせるものだからです。パレスホテル東京は、まさに『どんな細かいことでも面倒だと思わない』という姿勢でお客様に合わせた滞在を提供してくれる、素晴らしい例だと思います。
-日本のサプライヤーとのコミュニケーションで難しさを感じることはありますか。
ウェルズ 日本のサプライヤーは他国と比較して、踏むべきステップや従うべき手順が多く、調整に時間を要することがあります。そのため、私たちはこうしたやり取りに精通しているDMCをパートナーとして頼りにしています。
-今後、日本という市場をどう見ていますか。
ウェルズ 需要が落ち着く兆しは今のところ見られません。今後も長年にわたって、弊社にとって重要なデスティネーションであり続けると考えています。

