センチュリークルーズ、久野健吾氏が日本法人CEOに就任 日本市場強化の戦略を聞く

  • 2026年4月16日

 長江クルーズを主軸とするセンチュリークルーズが、グローバル戦略の中核として日本市場強化に本格着手した。2026年4月にはクルーズイズムの代表などを務める久野健吾氏が日本法人CEOに就任し、新体制のもと営業・マーケティングを再構築する。グローバル展開を加速する中で、日本市場をどのように位置づけるのか。同社オーナー会長の彭建虎氏と久野氏に戦略を聞いた。

(左から)彭建虎氏、久野健吾氏
-久野氏起用による新体制の構築について、その背景を教えてください。

彭建虎氏(以下敬称略) 当社は長江クルーズ事業を基盤としながら、グローバル市場への展開を進めている。その中で日本は極めて重要な市場だ。品質志向や文化志向の高い顧客が多く、日本での評価はブランド全体の価値向上にも直結する。そのため、日本市場を戦略的に強化するべく、豊富な業界経験とネットワークを持つ久野氏をCEOとして迎えた。

久野健吾氏(以下敬称略) 今回の就任は自身にとっても大きな転機。これまで日本市場では限定的な体制での展開にとどまっており、本格的な営業基盤の構築はこれからの段階にあった。実務面では自ら主導してチームを構築し、日本市場に適した営業・マーケティング体制を新たに築き上げていく予定だ。

-センチュリークルーズ事業の方向性、およびグローバル展開について詳しくお聞かせください。

 長江クルーズは、地域型観光商品から国際的な高付加価値型クルーズへと進化している。当社はこの分野を成長領域と位置づけ、長江を軸にヨーロッパ、エジプトへと展開を進めている。リバークルーズを通じて世界をつなぐブランドとしての確立を目指している。

久野 現在、長江では約11隻を運航しているが、今後はエジプトやヨーロッパでも自社船の展開を予定している。全体では20隻規模へと拡大する計画で、短期間での成長スピードは非常に速い。特にナイル川や欧州河川への進出は、従来の中国中心の事業から大きく進化するポイントであると認識している。

-ブランド戦略と差別化についてはどうお考えですか。

久野 リバークルーズ市場では欧州系を中心に多くのブランドが存在するが、「オリエンタルスタイルのラグジュアリーリバークルーズ」というポジションはまだ確立されていない。当社はこの領域を狙い、東洋的な文化や美意識を融合した体験価値を打ち出していく。単に中国発という訴求ではなく、より普遍的で洗練されたブランドとして展開していく。

 高品質な船隊とサービス力を強みに、長江クルーズにおけるリーディングカンパニーとしての地位確立を図るとともに、「文化・自然・快適性」を融合した高付加価値な体験を提供することで、国際的なラグジュアリーリバークルーズブランドとしての確固たるポジションを築いていく考えだ。