ANAHD、貨物事業再編を決定 シナジー300億円創出へ布石

  • 2026年3月31日

 ANAホールディングスは、グループ内の貨物事業会社3社を統合し、2027年4月に新体制へ移行する。旅客便ネットワークと貨物専用便の連携強化や販売・運航・ハンドリングの一体運営を進め、需要変動への対応力と収益力の向上を図る。

 統合対象となるのは、ANA Cargo、日本貨物航空、NCA Japanの3社で、日本貨物航空を存続会社として航空運送事業許可を継続する。

 今回の再編は、コンビネーションキャリアとしての知見と貨物専業航空会社の運航ノウハウを融合し、グループ全体の貨物事業の競争力を高める狙いがある。旅客便と貨物専用便のオペレーション連携を深化させるとともに、営業から運航、貨物ハンドリングまでの一気通貫体制を構築し、顧客ニーズへの即応性と利便性向上を目指す。

 すでにNCAグループのANAグループ化以降、貨物スペースの相互活用や北米・欧州路線でのコードシェアなどシナジー創出を進めており、2026年4月以降は海外販売体制の一元化や国内外空港での上屋機能の集約を段階的に実施する計画だ。中部・関西空港での国内上屋統合や、シカゴでの到着貨物取り扱い集約などにより、顧客は運航会社に依らず一元的なサービス利用が可能となる。

 同社は貨物事業を中期経営戦略の成長ドライバーと位置付けており、統合によるシナジー効果として300億円規模の創出を掲げる。今回の統合により、アジアを代表するコンビネーションキャリアとしての地位確立を加速させる構えだ。