RPAの導入は難しくない?元独立リーグプロ野球選手でも使いこなせる-エグザクトソリューションズ 宮寺匡広氏
初めてコラムを寄稿させていただきます、エグザクトソリューションズの宮寺と申します。私はPC作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入運用支援を行っております。RPAとは、PCで行う面倒な単純作業を「ロボットが代行してくれるITツール」です。
RPAの概要や実際に旅行・観光業界でどう役立つのか、具体的な導入事例や業務効率化の推進方法などを今回から3回シリーズでお届けいたします。
初回はRPAの概要や一般的な導入事例を、私の自己紹介を交えながら書かせていただきます。
■野球選手としての経歴
私はRPAに携わる以前、海外の独立リーグと呼ばれる野球リーグで選手として活動していました。独立リーグとは、日本プロ野球やメジャーリーグとは別に独立採算で運営されている地域に根差した比較的小規模なプロ野球リーグです。

学生時代に目立った活躍はありませんでしたが、アメリカで野球をやりたい思い一心で、行きついたのが独立リーグでした。大学卒業後、一度は小売り最大手の会社に就職しましたが、1年半ほどで現役復帰を決意し、退職。サラリーマン時代に貯めた資金を元手に、海外挑戦の日々が始まりました。
しかし、現実は厳しく、行く先々で力の差を痛感し挫折を味わいます。何度も入団テストで不合格を突きつけられ、やっとの思いで掴んだ球団との契約も期待するパフォーマンスを出せなければ、わずか数試合で解雇。喜びに浸る暇もありませんでした。
だからといって、簡単には引き下がれません。所属チームがなければ自ら各球団に売り込みに行きます。試合が行われている球場を回り、スタンド最前列から、また時には球場外の職員通用口の前で球団職員に話しかけ、監督につないでもらい、拙い英語で「入団テストを受けさせてくれ」と懇願。わざわざ日本から来たことを知れば、大抵試合前練習に参加させてもらいテストしてもらえます。しかしながら登録枠に空きもなく、現戦力に問題がなければ契約に至ることはありませんが、「その行動にリスペクトだ」と言って、契約しチャンスをくれる監督さんもいらっしゃいました。
安定した成績を残せたシーズンもありましたが、チャンスを掴んではまた振り出しに戻る、そんな海外生活を送ってきました。アメリカやカナダ、オーストラリア各国のリーグでトータル6年間選手として活動し、2018年のシーズンを最後に海外野球から離れ、現在の職種に就きRPAに携わっています。
自己紹介が長くなりましたが、ここからはRPAの概要や事例、こんな私でも使いこなせるツールを自身の体験も交えながらご紹介していきます。
次ページ>>社会課題とRPAの役割