RPAの導入は難しくない?元独立リーグプロ野球選手でも使いこなせる-エグザクトソリューションズ 宮寺匡広氏

■社会課題とRPAの役割

 DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や少子高齢化、人手不足といった課題があがると共に、RPAの注目度は年々増してきています。

 昨年内閣府が出した統計によると、人口減少と共に2040年には1000万人以上もの生産年齢人口(15~64歳)減少が起こると予測されています。

令和6年版高齢社会白書「高齢化の現状と将来像」

 人手不足は避けられませんし、優秀な人材確保もますます困難になります。さらには、物価や賃金上昇、リスク管理やセキュリティの問題、持続可能性やコンプライアンスといった社会的課題も山積しています。

 こうした世の中の急速な変化や、企業が直面する課題を解決する手段の一つとしてRPAが注目されているのです。

 では、具体的にどのようにRPAは活用されているのでしょうか。手順やルールが確立された作業であれば、基本的にはどんな作業でもRPAで自動化・ロボット化することができます。

【RPAによる自動化事例】

  1. 見積書・発注書の自動作成
  2. 電子申請の自動化
  3. 受注メールの自動処理
  4. 発注先企業の情報照会(反社チェック)
  5. 請求書と発注書の自動照合
  6. 勤怠登録の代行業務や勤怠情報の集計作業
  7. 日次売上の集計報告業務
  8. 入金消込業務
  9. 航空券の空席照会

 業種業態問わず様々な事例がありますが、共通することはどれも人が行わなくても良い単純作業だ、ということです。人の作業をロボットが代行してくれれば、作業時間を大幅に短縮でき、従業員はより付加価値の高い業務に集中できます。

 また、自動化によって人件費や、ミスによるコストが削減されます。特に大量のデータ処理や手作業が必要な業務では、コスト削減効果が顕著です。生産性が高まれば、企業は競争力を維持してより成長していくことができます。経営面でもRPAは重要な役割を果たしているのです。

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