「ジャングリア沖縄」7月25日に開業へ、石破首相「開業大きな意義」名護東道路延伸の早期実現目指す

  • 2025年1月29日

 沖縄北部にて現在開発が進められている新テーマパーク「JUNGLIA OKINAWA(ジャングリア沖縄)」の開業日が7月25日に決定し、計画を手掛ける刀とジャパンエンターテイメントは28日に会見を開き、パークの概要などを発表した。

画像提供:ジャパンエンターテイメント

 刀のCEOで、同プロジェクトを主導するのはUSJの再建に携わったことで知られる森岡毅氏。同氏はUSJ在籍時から計画を練っており、構想14年にわたると話しており、同プロジェクトは県民所得が最も低いと言われている沖縄経済を変えるとともに、「日本の観光を変え、未来の子どもたちの食い扶持になる産業を作るためのチャレンジ」との思いを語った。

 関西大学名誉教授の宮本勝浩氏による試算では、ジャングリア沖縄の経済波及効果は、開業からの15年で約6兆8080億100万円。雇用創出は88万1531人と試算されており、実際に同パークでは、国や自治体と協力し、4カ月~6カ月の長期にわたるインターンシッププログラムを開発するなど、人材育成にも注力する。

 続けて、パークについて森岡氏は「ローカル人口が大きい東京圏、関西圏で素晴らしい集客力を発揮する東京ディズニーランドやUSJとは異なる」と強調しており、テーマパークとしてではなく、旅行の中で選ばれる施設を目指したという。

 パークのコンセプトは「Power Vacance!!(パワーバカンス)」。森岡氏は、人の本能が"旅"に求める価値は、興奮・贅沢・開放感と話しており、コンセプトはこの3点を凝縮させたものになっている。

 発表会見には、石破茂内閣総理大臣も登壇。沖縄における戦争や米国施政下の歴史を振り返り「沖縄の地域をどのように発展させるかは日本政府としても非常に重要なこと」と強調し、「ジャングリアの開業は大きな意義を持つ」と期待感を示した。

 また、沖縄の観光産業を巡っては「本島南部に旅行者が集中しており、北部エリアに恩恵が十分に届いていない」との課題を示した石破首相は、交通の円滑化に向け、名護東道路延伸の早期実現や二次交通の確保に取り組むと発信。加えて、鉄軌道の整備については「色々な考え方があるが、沖縄の発展のために尽力していきたい」と発言した。

注目はリアルな恐竜に遭遇する「ダイナソー サファリ」、入場券は二重価格を設定

 総面積約60haを誇るジャングリア沖縄では、現時点で22のアトラクション、15の飲食施設、10の物販施設が設けられる予定だ。

パーク全体図/画像提供:ジャパンエンターテイメント

 エントランスビレッジには、パーク全体を見渡せ大自然の絶景が楽しめる「インフィニティ テラス」や、絶景の中で沖縄県産食材を使用したメニューを提供する「パノラマ ダイニング」などを備える。「スパ ジャングリア」は世界最大級のインフィニティ風呂を有し、南国リゾートらしい植物に囲まれたサウナなども完備する。

 アトラクションの注目は「ダイナソー サファリ」。大型オフロード車で実際にジャングルを走行する中で、20頭もの恐竜に遭遇するとともに、迫りくるT-REXから逃げるというスリリングなもの。その他、直径約23mの巨大な気球に乗り込み、絶景の中スパークリングワインなども楽しめる「ホライゾン バルーン」や、大自然の上を高速で駆け抜ける「スカイ フェニックス」、全長約84mを誇る吊り橋「スカイエンド トレッキング」など、"Power Vacance!!"を体現するアトラクションが勢揃いだ。

 入場チケットには、一般料金と国内在住者料金の二重価格が設定される。「1Dayチケット」は大人8800円(国内在住者6930円)、子ども5940円(同4950円)、スパチケットは大人3080円(同2640円)、子ども1870円(同1540円)。悪天候などによるパークの休業や、飛行機などの交通事情により来場ができない場合は払い戻しが行われる。

 なお、JTBは運営会社のジャパンエンターテイメントとパートナーシップ契約を締結しており、1月29日より入場チケットを含むパッケージ商品の先行販売を開始。オープン15分前に入場可能な「アーリー・パークイン」と、パーク内の「パートナーラウンジ」の利用を特典として提供する。