スウェーデン発フライトテック Etraveli Group、日本市場に本格参入 B2B領域での成長戦略とは

-日本市場ではどのような取り組みを強化していくのでしょうか。

グーブ まずは、フルサービスやLCCに関わらず仕入れの強化が一つ。発券プレートやプライベートフェアなども積極的に獲得していきたいと考えている。

 B2Cの部分では、サイトのフローや翻訳だけではなく、ペイメントオプションの多様化やカスタマーサポートに至るまで我々のサービスをローカライズし、日本市場でメタサーチのコンバージョンを上げていくこと。その他、日本の戦略的パートナーに当社のB2Bテックソリューションを提供していくこと。以上3点をまずは強化していく。

 日本市場での展開を強化していくにあたり、当社日本法人を設立して第3種旅行業とIATAも取得した。さらに、カントリーマネージャーも採用した。

-日本市場でのB2Bでの貴社の立ち位置とターゲットは。
赤井亮太氏

赤井亮太氏(以下敬称略) 第一に当社はコンソリデーターではない。また、コンソリデーターになることを目指しているわけではなく、仕入れからバックエンドのテクノロジー全般を担っていきたいと考えている。

 そのためターゲットは旅行業界の企業だけではなく、カード会社や銀行など多くの会員を有し旅行業界に進出したいと考えている企業もターゲットになり得る。また、OTAでもホテルやアクティビティは取り扱っているが、現状ではフライトに力を入れていないところも積極的にアプローチしていきたい。

-B2Bでのグローバルでの取引の実例は。

グーブ Booking.comとの戦略的パートナーシップの他に、例えば、ウェブサイト上でホテルを販売していた「Radisson Hotel Group」や、バス販売を行っていた「Rome2Rio」に対して、フライトを販売できるように当社のソリューションを提供した。提供方法はAPIとホワイトレーベルの2パターンがあり、希望にあわせて提供が可能だ。

 また、バーチャルインターラインはノックエアなどのエアラインに対しても提供している。

 最後に、アマデウスともパートナーシップを結んでいる。当社のフライトコンテンツをアマデウスに提供し、同社のプラットフォームを通して、エージェントに提供していくという取り組みを行う予定だ。

-日本市場で事業展開する上で強みはどこでしょうか。

赤井 まず、日本にオフィスを構えたことが強みの1つとして挙げられるのではないかと思う。積極的に、日本のニーズを汲み取り、ローカライズしていきたい。

 さらに、世界650の航空会社のプレートを持っており、その内30以上はNDCにも対応している。グローバルでの販売ボリュームがあり、条件も非常に良いものを持っている。日本でも、既に50以上のプレートを保有している。

 加えて、先程挙げたバーチャルインターラインという技術を持っており、ワンストップでベストなコンテンツを提供できることが最大の強みだ。また、バーチャルインターラインの場合、複雑な旅程となるケースが多いが、これに対応できるカスタマーサポートも強みと言える。