「Cansell」から「Payn」へ、代表山下氏に聞くキャンセル料回収の課題とこれから
-直近で追加した、もしくは追加する予定の機能があれば教えてください。
山下 そもそもの設計思想として、取り立てサービスのような文脈を追求する気は全くない。事業者と消費者の関係が良い形になることを目指している。
キャンセル料を請求する事業者も、キャンセルした消費者もお互い悪いことをしてる訳ではないが不協和音が生まれているのが現状。1つの解決手段として導入したのがクーポン機能で、キャンセル支払い時に次回使える割引クーポンを付与するもの。eギフトプラットフォーム事業を展開するギフティとも提携し、オペレーション上自社クーポンを配りにくい事業者向けにも対応した。この施策は、気持ちとして消費者側も払いやすくなる効果があるし、事業者側としても次に繋がる・リピーターにするキッカケになる。
-インバウンド向けの対応は行っているのでしょうか。
山下 サービスとしては5言語に対応しており、SMSも100カ国以上に対応している。対応言語などは今後も拡大していく。
-宿泊以外では飲食でもキャンセルの問題が取り沙汰されていますね。
山下 飲食業界からもコンスタントに問い合わせをいただいている。ただ、飲食は宿泊と違ってキャンセルポリシーの考え方が当たり前になっていない。今後はネット予約の増加に伴い飲食業界でもその考え方が成熟して宿泊業界と同じ道を辿ると予想していて、当社としても手助けができると考えている。
-その他の業界への展開含め、今後の展望についてお聞かせください。
山下 当社のサービスは予約が発生する業態全てで通用する。わかりやすいところで言えば美容やゴルフ場、レンタカーなどで、最近ではキャンプ場検索予約サイト「なっぷ」と提携を行った。
ただ、特に特定の業界にフォーカスするつもりはない。当初は私自身のバックグラウンドもあり宿泊が中心になっているが、予約が発生する色々な業界でキャンセル料の請求・回収を当たり前にしていくことが当社としてのミッション。今後も「キャンセル」に関わる業務を軸として、業界を牽引していきたい。
-ありがとうございました。