エアカラン、ニューカレドニアの翼として40周年、日本市場の回復に自信
成田も就航20周年
離島・隣国の周遊にも意欲
ル・グラン氏 今年から国内線専門のエアカレドニ(編集部注 エール・カレドニー)(TY)とコードシェア運航を開始したことでGDSなどで離島への路線をSB便として予約可能となっており、より海外市場でTYの便を「見える」ようにしていきたい。
そして次のステップとしては、国内線用のマジェンタ空港ではなくトントゥータ国際空港でSBの国際線からTYの国内線に乗り継げるようにしたい。実現すれば、空港間をわざわざ移動したりヌメアで1泊したりせずに離島へ向かえるようになる。
また、我々のネットワークの強みを生かしてバヌアツやフィジーなどとの周遊も打ち出していきたい。10年、あるいはそれ以上前になるが、以前は日本からのお客様のうち15%前後はバヌアツにも行かれていた。
ル・グラン氏 次のステップは欧州への直接の乗り入れで、可能性を検証している。ノンストップでの運航ではなく、どこかで給油しつつポイントツーポイントの需要も獲得する。その地点は、東京かもしれないしどこか別の場所かもしれない。
また、アジアの他の可能性も模索する。インドネシアやインドは大きな市場であり、中国市場もじきに戻ってくる。中国については、ニューカレドニアに在留中国人のコミュニティがなくホテルなどの受け入れ態勢もゼロからの整備となるなど課題もあるが。
路線拡充の余力については、アジア路線は現在週7便で7月から8便になるが、シドニー線などと機材繰りを調整することで10便、11便とすることも可能だ。
ル・グラン氏 「ネットゼロ」を目指す流れについては最優先事項のひとつとして高い関心を持っており、専任の責任者も設置している。すでに実施している施策はA330neoなど新機材の導入で、これだけで以前と比べて18%の削減に繋がる。
このほかにもカーボン・オフセットや環境貢献プログラムへの参加を進めており、関連する情報はSDGsへの取り組みとして日本語公式サイトでも公開している。
なお、こうした取り組みは国民に対するメッセージでもある。観光開発や観光振興に力を入れているが、環境や自然を100%尊重していることを理解してもらえることが重要だ。
ル・グラン氏 ニューカレドニアではその心配はない。地域ごとの部族などによるしきたりは守る必要はあるが、歓迎されている。
例えば北部の山間部などはまさに手つかずの地域だが、決められた道以外をトレッキングすることも可能。許可を得ることが必要だが、ネガティブな感情によるものではない。むしろ旅行者の姿が珍しいので興味津々といった反応になるだろう。コロナ禍では、多くの国民がそのようにして国内を再発見した。