エアカラン、ニューカレドニアの翼として40周年、日本市場の回復に自信
成田も就航20周年
離島・隣国の周遊にも意欲
ル・グラン氏 日本路線は、関空線は運休したが、成田は一時は週1便まで減らしつつも運航自体は継続。現在は週3便まで戻している。
成田については、止めるという選択肢はなかった。なぜなら日本はSBの長期戦略のなかで非常に重要な市場であるためで、日本人旅行者がまったく搭乗しなかったり日本への入国ができなかったりする状況でも運航を続けた。そうしたなかでも堅調だった貨物需要は支えの一つとなった。
関空は率直に言ってもともと成田より採算性が低く、以遠も望みにくい路線だった。運航再開は需要の回復次第だが、需要さえあれば戻すのはすぐにできる。日本市場の回復状況を注視している。
ル・グラン氏 日本人旅行者はコロナ前には年間2.2万人もの数だったが、コロナ禍で90%減まで落ち込んだ。豪州からはすでにコロナ前を大きく上回りフランスも回復が進んでいる状況に比べると先は長いものの、それでも現在は70%減と改善している。
直近では成田の予約に良い兆候が見えはじめている。この2週間ほどは明らかに予約や問い合わせが大きく増加しており、回復自体の心配はしていない。うまくいけば来年、現実的には2025年にはコロナ前の数値を取り戻せるのではないかと期待している。
今後の回復時にポイントとなるのが、ヌメア/パリ間の需要とポイントツーポイントの需要のバランスを見ながら日本路線とシンガポール路線でアロットを調整できること。日本市場により多くの座席が必要になれば経由の需要をシンガポールに振り分けることが可能だ。今はその必要はない状態だが、我々は準備ができているということだ。我々は日本市場に長く就航して特性も理解しており、市場内ですべきことをしながら需要回復を待つ。
ル・グラン氏 まずは長距離の旅行に対する安心感が重要になるのではないか。その点、ニューカレドニアはフランス基準の医療体制が整っている。
また旅行者の求めるものがコロナ禍前とは変わってきているなかで、デスティネーションとしてのクオリティも焦点になるが、非常によく保全された自然環境や世界遺産のサンゴ礁、多様な景観などニューカレドニアは素晴らしい体験をご提供できる。
他デスティネーションとの競合では、ニューカレドニアの一番の違いはマスツーリズムのデスティネーションではないこと。広いビーチにいるのは、ハイキングルートにいるのは自分だけ、といった特別な体験をすることができる。