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地域に分け入るJAL社員たち~岡山県編~

  • 2022年7月28日

-地域が抱える課題や目標、それに対する取り組みについて教えてください。またその課題のなかで、JALからの出向者の方に期待することは何でしょうか。

 新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ観光消費額の回復に向け、認知度をより一層向上させるとともに、観光客の滞在時間の延長につながる取り組みを進める必要があると考えています。岡山DCの実施など、本県が旅行先として選ばれるよう多様な主体と連携し、積極的な観光情報の発信や戦略的な観光プロモーションを展開するとともに、県内各地で新たな旅行ニーズに対応する滞在型観光プランや体験型コンテンツの造成・提供を行うことにより、魅力ある観光地づくりを進めます。また、インバウンドについては、引き続き受入環境の充実を図りながら、誘客可能となった国・地域から順次、その特性に応じたプロモーションを展開します。

吉備津神社の見どころの1つ、祈願したことが叶えられるかどうかを釜の鳴る音で占う「鳴釜神事」。観光客も体験できる(一般の方は撮影不可)

 県庁職員には、岡山生まれの岡山育ちといった経歴の方が多く、他から見て県の魅力は何か、気づいていない職員も多いと感じています。高田さんには、国内や世界を見てきた視点から、鋭く指摘してほしいと思っています。

-今後の需要回復も見据えて、コロナ後はどのようなターゲットにどのような商品・素材を紹介していきたいですか。

 新しい旅のニーズに対応した、屋外等の密が避けられる場所や、朝夜の時間帯を積極的に活用しながら、本県ならではの豊かな自然や、温泉、歴史的な町並み、星空、フルーツ、アート、グルメなどを掛け合わせた観光素材の造成や磨き上げに力を入れたいと考えています。

 インバウンド対策としては、東アジア(台湾、中国、韓国、香港)、タイ、欧米豪(主にフランス)をターゲットに、2025年の大阪・関西万博も見据え、体験型コンテンツの需要が高まっていることから、サイクリング、フルーツ狩り、星空ウォッチングなどのコンテンツ造成や商品PRに取り組んでいます。

-観光事業者や他の自治体と連携して取り組みたいことがあれば教えてください。

 県では、観光事業者や市町村などで構成する岡山DC推進協議会を設立し、岡山DCをはじめとした観光キャンペーンの実施にあたり、観光PRやおもてなし機運の醸成などに連携して取り組んでいます。引き続き、本県への誘客や認知度向上に向けて協力いただければと考えています。