運休・減便を容易に、IATAが要望-新型コロナ、航空とホテルへの影響は?【追記あり】

ホテル稼働率30%以下も、アジア太平洋14ヶ国・地域

 宿泊関連データを専門的に扱うSTRが2月25日に発表したのは、アジア太平洋地域の14ヶ国・地域のホテル稼働率についてのデータ。1月6日から2月16日までの6週間を1週間ごとに比較したものだ。これによると、日本は対象に含まれていないが、中国人旅行者による海外旅行の減少など新型コロナウィルスの影響が如実に出ているようだ。

 対象となったのは、香港、マカオ、シンガポール、台湾、オーストラリア、韓国、カンボジア、インドネシア、うちバリ、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、タイ、ベトナム。2月10日から2月16日までの1週間の平均稼働率が1月6日から12日までの1週間と比較すると、このうち12ヶ国・地域が1週目を下回った。


発表資料より転載

 第1週から第6週への下げ幅が最も大きかったのはマカオで、もともと96%と高いレベルにあったところから3%にまで低下した。ただし、これはカジノを2月5日から閉鎖したことが主因であるといい、これに対してマカオ政府は20日から営業再開を許可している。次いで影響が大きかったのは香港で約44ポイント下がって25%。さらに台湾も約37ポイント減の26%となっている。

 第1週を上回ったのはオーストラリアとインドネシアで、それぞれ11ポイント増、4ポイント増。STRでは、オーストラリアについてはもともと年初から森林火災の影響を受けていたことを背景として指摘し、インドネシアについては中国人旅行者に人気の高いバリは2桁の減少となったものの、その他の地域はそこまでの打撃を受けていないと分析している。