アメリカ・フロリダ州、ハリケーン「マシュー」に伴う影響
※ 10月6日(木)8時現在(東部夏時間)、国立ハリケーン・センター発表
※ 詳細については、国立ハリケーン・センターのホームページをご確認ください。
○ 類型
・重大ハリケーン(Major Hurricane)
※ カテゴリー3(最大風速による「強さ」は、日本でいう「猛烈な台風」にほぼ相当)
○ 位置
・北緯24.6度、西経77.5度付近
※ ナッソー(バハマ)の南南西約30マイル (約45キロメートル)
ウエストパームビーチ(フロリダ州)の南東約215マイル (約350キロメートル)
○ 勢力
・最大風速:時速約125マイル (秒速約57メートル)
※ より強い突風を伴う。
※ 暴風圏
ハリケーン級暴風圏(時速74マイル(秒速約33メートル)以上)は中心から約40マイル(約65キロメートル)、熱帯暴風雨級暴風圏(時速39マイル(秒速約18メートル)以上)は中心から約160マイル(約260キロメートル)の範囲。
・中心部最低気圧:940ミリバール
・進行方向:北西
・進行速度:時速約12マイル (時速約19キロメートル)
・予想降水量:フロリダ半島東海岸中部からフロリダ・キーズ北部において4~8インチ(約102~203mm、局所的に最大12インチ(約305mm)に達する可能性有。)、フロリダ・キーズ中部から南部において1~3インチ(約25~76mm、局所的に最大5インチ(約127mm)に達する可能性有。)
・高潮(満潮時):Sebastian InletからSavannah Riverまで(St. Johns Riverの一部含む)の沿岸部において最大6~9フィート(183~274cm)、Deerfield BeachからSebastian Inletまでの沿岸部において最大3~5フィート(91~152cm)、Virginia KeyからDeerfield Beachまでの沿岸部において最大1~3フィート(30~91cm)に達する可能性有。
2. 10月6日(木)8時(東部夏時間)の国立ハリケーン・センターの発表では、以下の警報・注意報がフロリダ州内において発令されており、厳重な警戒が必要です(ハリケーン警報及び注意報の対象範囲が拡大しました。)。
・ハリケーン警報 (Hurricane Warning)
フロリダ州Golden Beachからジョージア州Altamaha Soundまでの沿岸部
フロリダ州Okeechobee湖
・熱帯暴風雨警報 (Tropical Storm Warning)
フロリダ州ChokoloskeeからGolden Beachまでの沿岸部
Florida KeysのSeven Mile Bridgeから東
Florida Bay
・熱帯暴風雨注意報 (Tropical Storm Watch)
ChokoloskeeからSuwannee Riverまでの沿岸部
3. 「マシュー」の進路は、5日17時時点の予報よりもやや西寄りに変化しており、その中心が、6日(木)夜にはフロリダ州に最接近し、北西から北北西へ進路を変えつつ、東部沿岸部に沿って北上することが予想されています。また、カテゴリーが3から4になると予想されています。ハリケーン警報が発令されているフロリダ州内の各地域では、6日(木)の遅い時間帯からハリケーン級の暴風雨(時速74マイル(秒速約33メートル)以上)が到達し、7日(金)にかけて警報発令地域の北に向かいその影響が広がると予想されています。熱帯暴風雨級の暴風雨(時速39マイル(秒速約18メートル)以上)がフロリダ州に到達するのは、6日(木)朝の遅い時間になる見込みです。国立ハリケーン・センターは、フロリダ半島及びフロリダ・キーズの住民等に対し、「マシュー」の動向に注意するよう呼び掛けています。
4. 予報によると、「マシュー」は、重大ハリケーンとしての強い勢力を保持したまま、フロリダ半島東部沿岸部に接近することが予想されており、今後、フロリダ半島東部沿岸部を中心に暴風雨、集中豪雨、高潮等が発生し、洪水、海岸浸食、鉄砲水、道路冠水といった風水害が発生する可能性があります。予想進路の西側はフロリダ半島東部の陸上に及んでいることから、「マシュー」が最も西寄りの進路を進んだ場合には、その中心がフロリダ半島東部沿岸部に上陸することも懸念されます。また、今後、「マシュー」の影響によって大気の状態が不安定になり、竜巻が発生する可能性もあります。さらには、これらの各種災害によって道路網や交通機関に影響が生じることも懸念されます。
5. 10月6日(木)午前、リック・スコット(Rick Scott)フロリダ州知事は、“時間はもうない。(Time is up.)避難地域にいる人は今、避難しなければならない。(You have to evacuate now if you are in an evacuation zone.)”と述べ、避難を迷っているならば、自分や家族のために命を優先して避難をするよう州民に呼びかけました。また、高潮が押し寄せ、波が家屋を壊すであろうと警告しています。
http://www.flgov.com/2016/10/06/gov-scott-time-is-up-evacuate/
6. つきましては、フロリダ州内の在留邦人及び旅行者の皆様におかれましては、最新の気象情報を入手するよう努めるとともに、ご自身の生命、身体及び財産等を守るため、警報・注意報等に従ってこれらの各種災害の発生に備え、安全確保のために厳重に警戒してください。また、沿岸部では、既に避難命令(Evacuation Order)が発令されている地域がありますので、「マシュー」の影響が及ぶことが予想されている沿岸部に滞在されている方は、安全な地域に事前に避難したり、避難命令を念頭に置いた万一の対応に備えてください。避難する際は、予め日本の家族、勤務先等に連絡先や避難先を必ず連絡してください。ハリケーンの影響により、長期間の停電、断水等も予想されることから、食料、燃料、医薬品、衣類、現金といった災害備蓄品等を確認、補充してください。ハリケーン通過後には、電線が切断されて垂れ下がったり、水溜りに電線が入ったりするなど、感電の危険性がある上、道路冠水の影響により道路と水路の区別がつかずに車両水没事故の危険性もありますので、外出時には特に注意して行動してください。