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13年の旅行業倒産件数は29.7%増の48件-宿泊業は5.3%増の118件

  • 2014年1月15日

▽宿泊業は5.3%増の118件、震災関連は16件

 宿泊業の2013年の倒産件数は5.3%増の118件(前年:112件)となり、旅行業と同じく2年ぶりに前年を上回った。負債総額は2.8%増の716億700万円(前年:696億4500万円)だった。震災関連倒産は16件で、2011年は32件だったが、2012年の27件に続き徐々に減少しており、TSRでは震災の影響は一段落してきたとの見方だ。

 また、破産、民事再生などの倒産形態別で見ると、会社の解散決議を経た上で残された債務を法的に生産する手続きである「特別清算」の割合は17件で全体の14.4%。負債総額10億円以上だった23件のうち、全体の39.1%にあたる9件が特別清算となっており、大型倒産で特別清算が目立つ結果となった。

 特別清算は大型ホテルや旅館などのファンド支援による再生計画のように、事業を別会社に移して再生し、母体企業は生産する手続きに使われており、TSRではホテルや旅館などの震災後の再建が進んでいることを裏付けているとしている。

 主な倒産としては、2月に札幌市のKHコーポレーション(負債75億円)が特別清算したほか、3月に浜松市の聴涛館(負債58億円)が会社更生法適用を申請。6月には神戸マリンホテルズ(負債31億円)が特別清算した。

 なお、12月単月の倒産件数は1件増の7件。負債総額は10億円以上の大型倒産が4件となったことから、44億1300万円増の62億9500万円と大幅に増加した。震災関連倒産は2件だった。