海外旅行業況、韓国で低迷も夏は上昇、ハワイ・欧州増見込み
▽6月から9月は回復見込む-ファミリーに期待、ハワイ、欧州増も
6月から9月については17ポイント増のマイナス14を予想。JATAによると個人の所得動向や選挙、為替、燃油サーチャージの動きが懸念されるが、夏を控え、ファミリー層のハワイや、アクティブシニア層のヨーロッパなどを期待する声も出ているという。
業態別ではインハウスがマイナス4と減少する以外は全業態で2ケタのプラス成長となる見込み。特にリテーラー1は45ポイント増、海外旅行系旅行会社は40ポイント増と大きく回復。総合旅行会社は24ポイント増、ホールセラーも17ポイント増、リテーラー2も14ポイント増となっている。
方面別では全方面でプラス成長となる見込みで、特にハワイは8ポイント増のプラス2、ヨーロッパは7ポイント増のプラス2とプラスに転じる見込みだ。このほか、アジアは8ポイント増、韓国は6ポイント増、アメリカ・カナダとミクロネシアはそれぞれ5ポイント増。中国は4ポイント増、オセアニアも1ポイント増となっている。
顧客層別では、夏休みの家族旅行需要などからファミリーが20ポイント増で大幅に改善する見通し。また、学生が12ポイント増、OLが10ポイント増と、4月から6月で減少した層も上昇を見込んでいる。
なお、国内旅行は3ヶ月前から24ポイント増のプラス8と大きく改善。東京は5期連続でプラスとなり、落ち込んでいた東北も33ポイント増と大幅に改善した。韓国など海外の近距離方面から国内旅行にシフトする動きも見られるという。3ヶ月後は7ポイント増のプラス15になる見通し。出雲大社や伊勢神宮の式年遷宮、東京のスカイツリーや東京ディズニーランド30周年など、核となるイベントや施設が明確な傾向があるという。
※DI値は設問事項に対し、「良い」、「普通」、「悪い」、「取扱なし」の4回答を用意、この回答からシェアを算出するもの。「全て良い」場合にはプラス100となる。JATA調査では、JATA会員会社の経営者などに対してインターネットでアンケートを実施し、業態、顧客層、方面別に業況判断をDI値を導出している。今回は設定数622社の内337社が回答した。