アミューズトラベル、業法違反「事実ない」-処分理由に反論
▽アミューズトラベル側の主張(1/2)
処分理由:
・本年10月28日から11月5日までの日程で催行した中国万里の長城付近への募集型企画旅行について、本社営業所の旅行業務取扱管理者をして、旅行の安全の確保のために必要な旅行に関する計画の作成に関する事項及び企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項に係る管理及び監督に関する事務を的確に行わせなかった。
・本年10月27日に催行した募集型企画旅行等において、本社営業所の旅行業務取扱管理者をして、記載するべき事項を満たした貸切バス事業者から交付された運送引受書を保管させていなかった。
主張:
同じコースではないにしても、万里の長城ハイキングは過去に何度か催行しており、今回のコースは担当者が現地のガイドから十分情報収集をして企画したため、下見の必要はなかったと認識している。これまでの旅行会社の安全確保義務に関する判例でも、海外については現地の安全は日本の旅行会社自身が下見をすることは困難であり、海外の手配代行会社などを通じた安全確認で足りるとされている。
携帯電話の通じない場所があるのはどの地域、国、観光地でもあり得る。この場合に、すべて衛星回線を確保しなければならないという法的義務の根拠はない。今回のツアーでは、荷物の託送のための伴走車も用意しており、さらに毎日が日帰りのトレッキングであるため衛星電話などの必要性は考えなかった。
現地と本社の定期的な連絡は特にしていないが、しなければならないという法的義務の根拠がない。ツアー催行時の天候判断基準をツアーリーダーマニュアルで定めており、現場での判断を最優先させている。
貸切バス事業者から交付された運送引受書は保存している。運送引受書の一部の記載漏れが業務停止となる法的根拠を示して欲しい。