地域に分け入るJAL社員たち~福井県若狭町編~

  • 2022年2月28日

PR動画再生は14万回超え
新旧の魅力を発信して誘客拡大を目指す

 客室乗務員や業務企画職など、幅広い職種の社員が各都道府県の自治体等に出向している日本航空(JAL)。シリーズ「地域に分け入るJAL社員たち」では、出向者と自治体の担当者、それぞれの目線で地域の魅力や課題、相互への期待などを語っていただくことを通して、ポストコロナに向けた地域創生を考えていく。

 海産物が豊かで、古来から海と都を結ぶ地として重要な役割を担ってきた若狭だが、現在観光地としての知名度はいまひとつ。若狭町観光未来創造課では、SNSやインフルエンサーを駆使してまちの魅力発信に取り組んでいる。

若狭町と美浜町にまたがって位置し、日本遺産にも指定される三方五湖

福井県三方上中郡若狭町

観光未来創造課 栗本裕史さん

大学卒業後、旅行会社で4年半勤務し、1997年JALセールスに入社。旅行会社セールスを経験後、国内線法人契約業務およびVIP旅客手配業務を担当しました。2013年2月から金沢支店(現北陸支店)で勤務し、2015年3月には「北陸新幹線金沢開業」という大きな転機を迎えました。2016年11月から名古屋支店で旅行会社セールスを担当。

2021年4月より若狭町観光未来創造課(政策推進課兼務)へ出向。現在は近隣市町と連携した広域観光業務やSNS等を活用した誘客業務、新幹線敦賀延伸開業を見据えた二次交通の整備事業を担当しています。

-住んでみて初めて知った地域の特色や、お薦めの観光素材はありますか。

 町民同士のつながりがとても深いなと感じました。都会に行けば行くほど人付き合いも希薄になり、隣人すらどんな人か知らないこともある現代において、役場の方たちは名前を聞くだけでどこの集落の人かもすぐに分かる。来庁する町民とも親しげに話す姿は都会ではなかなか見られない光景だと思います。

 おすすめはドライブインよしだのイカ丼! イカ、山芋、大葉を使い醤油たれにうずらの卵黄。イカの歯ごたえは抜群で素材の良さが引き立っていて美味いです! 若狭町特産の梅干しも添えられています。以前から人気がありましたが、テレビ番組で紹介されてからはさらに混み合うようになり、週末ともなると他府県ナンバー車とライダーで溢れかえっています。

ドライブインよしだのイカ丼

 もう1つあります。「レインボーライン山頂公園からの景色は絶景!」山頂公園には様々な趣向を凝らしたテラスがあり、どこから見る景色も素晴らしく一見の価値ありです。

レインボーライン五湖テラスからの景色

-出向して最も解決したいと感じた課題は何でしょうか。

 若狭町はまだまだ知られていないということです。若狭町に赴任したことを知人に伝えると「知ってる。海のきれいなとこでしょう?」「水晶浜のあるとこだっけ?」という反応が多かったのです。大きくは外れていませんが、それは隣町の観光地(海水浴場)なんです。まだまだ知名度は高くないなと感じ、情報発信に力を入れたいと思いました。

 まずはSNSを活用した観光PR動画制作・発信に取り組みました。YouTuberを招聘し、秋と冬の2回に分けて、それぞれの時期を代表する食と観光情報を盛り込んで動画撮影を行いました。秋の動画は再生回数も14万回を超えました。冬の動画は3月にUP予定です。

 もう1つはインフルエンサー募集事業です。ワーケーション滞在中に地域の魅力をSNSで発信してくれるインフルエンサーを募集するというものです。3名の個性溢れるインフルエンサーが若狭町の魅力を発信してくれる予定です。

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