おもてなしのプロフェッショナルから地域に愛される支店づくりへ―JL新潟支店長 筒井玲子氏
新潟の「当たり前」を全国に広めたい、客室乗務員の経験を活かした地域創生
筒井 実はまだプライベートで新潟市を出たことがなく、良いところや美味しいものを把握し切れていないのですが、市内ですと地元のゆかりの食材が多く集まる「ピアBandai」がお薦めです。料理が好きなので、新鮮な海産物や畜産物、野菜、果物などは見ているだけでも楽しいですし、レシピも次々と浮かんできます。
なかでも衝撃を受けた食べ物が、「かきのもと」と「越後姫」です。「かきのもと」は新潟産の紫色の食用菊で、さっと湯がいてポン酢でいただくのですが、食感が癖になりますし、優しい酸味が相まっていくらでも食べられます。「越後姫」は今がシーズンのいちごで、「いちごってこんなに甘いのか」と衝撃を受けました。柔らかく繊細なので県外に出回ることは少ないと聞いていますが、航空機での輸送で他県の方にも味わっていただきたいというアイデアは持っています。
こうした食材は、新潟という地に触れたことで初めて知ることができました。地元の方が当たり前だと思っているものも、他県では違います。個人的にももちろんですが、JALという切り口を使って、新潟の良いものを県外に広めていきたいと思っています。
筒井 新潟の「ル レクチエ」は、「ラ・フランス」とよく比較されますが、全く別物で、食感や香りも異なります。ボジョレー・ヌーヴォーと同じく解禁日が設けられており、昨年11月には解禁日に合わせ、表参道のアンテナショップ「表参道・新潟館ネスパス」にて「JALふるさと応援隊」を活用し、販促活動を行いました。こうした地域の活性化につながる取り組みを当社が主導して開催できたことは、とても意味のあることだったと思っています。
筒井 今は本当に厳しい時期ですが、既存の働き方や過ごし方を見直す機会だと捉えています。コロナ禍、アフターコロナ、それぞれのフェーズを見極め、時代に合った仕組みを発想し、提案していかなければなりません。引き続き異業種とのコラボレーションにも積極的に取り組み、サステナブルな価値や創造に寄与していきたいと思っています。手を取り合って乗り越えていきましょう。