韓国の「今」を駐在員の視点から-ウィズコロナに移行へ、海外旅行商品の販売も再開

ワクチンの接種状況

 韓国におけるワクチン接種は、8月中旬より接種速度が増し、10月末には目標であった人口の70%の2回目接種を達成、11月17日現在は80%近いワクチン接種完了率となっています。

 ブースター接種については、韓国では当初ワクチン接種完了から6ヶ月を経過した人から開始するとしていましたが、ワクチン接種完了者にも広がるブレイクスルー感染の拡大をうけ、60歳以上の高齢者や療養型病院の入院患者は接種完了後4ヶ月、50歳代は接種完了後5ヶ月と、それぞれ前倒しして実施することを決めました。

韓国発生及びワクチン接種統計(韓国発生及びワクチン接種統計) CoronaBoard

感染者死者隔離解除致命率接種総回数2回接種完了数2回接種完了率
39万9591人3137人36万4499人0.79%8072万5929人4019万3025人77.55%

11月16日現在の業種別規制緩和内容

業種規制緩和内容
交通マスク着用義務
学校登校許可(学校長の判断)、換気徹底
企業11月1日から全面通勤開始
レストラン時間制限解除、入店時記入(入店時間・携帯番号)
スポーツ観戦屋外40%、屋内30%(接種完了確認)
宗教活動40%
クラブ・カラオケ時間制限解除(接種完了確認)

ヤング層に大人気の仁寺洞(インサドン)近くのレストラン横丁。日曜13時、統家屋を改装した人気店でかなり多く順番待ちしていました。

韓国における海外旅行状況

 観光旅行で入国することができる国・地域が徐々に増え、韓国では海外旅行専門社のパッケージ商品が徐々に出始めています。アメリカ、サイパン、ドバイ、シンガポール、ヨーロッパなどへの旅行を計画する方々も一部でありますが増えてきました。

 韓国内で予防接種を完了して出国し、帰国便出発前72時間以内に発行された陰性証明書を所持する人は、隔離免除措置の適用除外国からの帰国を除き、韓国に帰国時の隔離が免除されます。つまり渡航先の相手国側が韓国から短期観光目的での入国を認め、隔離免除となっている国であれば、ワクチン接種を完了した韓国人は海外観光旅行に行くことができます。

 11月1日現在の隔離適用除外国は以下の16か国となっています。日本は一時この隔離適用除外国に加えられていましたが、10月1日より除外国から削除、韓国帰国後の隔離免除が可能となっています。

【隔離免除適用除外国】
ナミビア、南アフリカ共和国、モザンビーク、ミャンマー、ブラジル、スリナム、アンゴラ、ウズベキスタン、ジブチ、カザフスタン、キルギスタン、トリニダードトバゴ、パキスタン、ペルー、フィリピン、マダガスカル

 アメリカ(ハワイ、サイパン、グアム等含む)、モルジブ、スペイン、ギリシャ、ドイツなどヨーロッパの国々などはワクチン接種を完了した韓国人が観光目的で入国することが既に可能となっており、これに11月1日よりタイ、11月15日からシンガポールが加わりました。現在はまだ国際線の運航が再開されていない、または極端な減便状態であるため、海外旅行復活の大きな流れとはなっていませんが、11月に入って韓国発着の国際線の運行再開、増便が計画されており、今後の海外旅行需要の回復に期待が高まっています。

次ページ >>> 活気を取り戻しつつあるソウル市内