地域とともに沖縄の新しい観光モデルをー日本トランスオーシャン航空 代表取締役社長 青木紀将氏
アフターコロナはエシカルな観光ニーズに注目
1人1人の人生が豊かになるワークスタイルで持続可能な地域発展に寄与
青木 JTAは創業時より、「沖縄の地域社会の発展のために」というSDGsの精神で事業運営をしてきました。このDNAは脈々と受け継がれ、現在は本業のCO2削減をはじめとする「環境・人・地域」を柱に、地域の課題解決とSDGs達成を目指すESG経営を行っています。その一環として、沖縄の素晴らしい環境・人・地域を未来へつなげる取り組みを、「想いを結。未来へ結。」のキャッチフレーズとともに「結∞ACTION」として紹介しています。
青木 部門ごとに専任者を置き、「社員や部署がハッピーになるためにはどうすればいいか」という観点で働き方の根本的な改革を進めています。当社の規模だからこそできる取り組みだと思いますが、定期的にアンケートを取り、徐々に成果が出てきていると感じています。社員は会社の財産です。1人1人の人生が豊かになるようなワークスタイルへと変革し、社員と会社の成長に繋げるとともに、持続可能な地域発展に寄与したいと考えています。
人財育成プランについては、高経験者層による知識・技術の伝承、次世代を担う中堅・若手の早期育成、マネジメント層の底上げを進めています。また幅広い職種で女性の活躍を推進するとともに、人財を支える組織体制についても環境の変化を捉え、将来の成長に繋げる組織を構築していきたいと考えています。
青木 アフターコロナの社会は、コロナ前の状態に戻ることはないと思っています。ですが沖縄には、人、歴史、文化、食、自然、環境といった多様な観光コンテンツがあり、リアルな旅の魅力は色褪せることはないと確信しています。
我々はコロナ禍の中で、航空会社だけで安全・安心な環境を提供することは難しいということを学びました。航空会社としてはお客さまのタッチポイントとなる空港カウンターや機内で徹底的な感染対策を行います。と同時に、空港検疫や医療機関、宿泊施設、観光施設、飲食施設など、行政や地域とともに安全・安心な旅を作っていかなければなりません。沖縄全体でお客さまの方を向いて連携すれば、必ず地域は魅力あるものになるでしょう。
私たちは必ずコロナとの共存社会を克服できると思っています。誰もが豊かさと希望を感じられる未来をともに創っていきましょう。