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豪州の「今」を駐在員の視点から-共生かゼロか、足並みの揃わぬコロナ出口戦略

ケアンズの今

 筆者の住むクイーンズランド州ケアンズはパンデミック以降発生した市中感染がわずか1人という恵まれた環境にあります。この1人の市中感染者発見により8月8日から3日間、予防措置的なロックダウンが施行されましたが、その後は感染の拡大もなく、まるで世界の惨状が別世界の出来事かのようなのんびりした暮らしを謳歌しています。街中でマスクを着用している人はほぼ皆無、レストランもパブもほぼ通常通りの営業となっています。

ケアンズセントラル・ショッピングセンターでもマスク姿は見受けられません。

フードコートの賑わいも以前のままです。

市内最大のコンベンションセンターがワクチンの大規模接種会場となりました。9月に2度の1回目接種、10月に2度の2回目接種が行われます。

最後に

 新型コロナウイルスとの共生へ舵を切り、急速にワクチン接種を進めて国境・州境開放を目指す連邦政府とニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州などの保守連合政権、「新型コロナウイルス・ゼロ戦略」から抜け切れず、固く州境を閉じ国境再開に踏み出せないクイーンズランド州、西オーストラリア州、ノーザンテリトリー準州などの労働党政権。双方で規制の緩和についての格差が生じてしまうことが懸念されます。オーストラリアは今、新型コロナウイルスとの共生の在り方について大きく揺れ動いており、我々旅行業者も今後の対応には苦労しそうな見通しだと言えるでしょう。

本稿はトランスオービット ケアンズ支店 マネージャー浅井学氏よりご寄稿いただいています。
※2021年9月21日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
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