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気兼ねなく良質なサービスを、ライフスタイルホテルの可能性に挑む-アロフト大阪堂島 総支配人 ユージン・パク氏

  • 2021年9月13日

関西初の「アロフト」ブランド、LGBTQフレンドリーホテル第1号にも認証
大阪の魅力の発信基地を目指す

-コロナ禍中の開業でしたが影響はありましたか。

パク コロナ禍中のオープンはマリオットにとって初めてではありません。マリオットもホテルオーナーも簡単な決断ではありませんでしたが、この挑戦は意味あるものです。人間社会は今回のパンデミック前からSARSやMERS、鳥インフルエンザ等々と戦い、創造的な変革を遂げながら乗り越えてきました。我々はニューノーマル時代に生きる前提でウィズコロナのホテルビジネスを作り上げていく覚悟です。人間の力を信じるべきです。ネガティブな発想では世界の中で後れを取るだけでしょう。リーダーとしてチームに”Let’s move forward”と呼びかけ、未来に向き合っていきたいと思います。

-以前この場所にあった、かつての堂島ホテルと比較されることはありませんか。

パク 旧堂島ホテルは週に何回も来館する利用者も多く、大阪の人々にとっては素晴らしい思い出が詰まったホテルだったと聞きます。そうした方々にもここを昔のように使っていただきたいですし、ホテルのコンセプトである「記憶」と「未来」にはそのような思いも込めています。旧堂島ホテルをアロフト大阪堂島に生まれ変わらせるに当たってはフィジビリティスタディを行い、ライフスタイルホテルの可能性を十分検証しました。

 時代背景的にもライフスタイルホテルの需要は拡大傾向にあります。一般的にビジネスホテルの宿泊客がホテルで過ごす時間は限られているため客室スペースより価格に敏感になりますが、ライフスタイルホテルの宿泊客は客室にもパブリックスペースにも空間的なゆとりを求めます。その要望に応え得るラグジュアリーホテルはフルサービスで価格も高いのが通常。しかしライフスタイルホテルは空間のゆとりやサービス品質を高く保ちながら、サービスを絞ることで価格面でも高い競争力を発揮できるのが強みです。

-大阪観光局からLGBTQフレンドリーホテル第1号に認証されました。

パク 私が育ったオーストラリアのシドニーには、LGBTQが集まるキングスクロスやLGBTQの祭典「マルディグラ」がありましたし、シンガポール時代の友人の半分以上はLGBTQです。中国や日本では認識が遅れ気味ですが、市場としても有望です。そもそもLGBTQとストレートに本質的な違いはなく、コーヒーをブラックで飲むかミルク入りかといった好みの違いにすぎません。今回は大阪観光局の協力を得て全従業員にLGBTQ研修を実施できました。また大阪のLGBTQコミュニティ「堂山」に近い立地条件から、さまざまなコラボレーションの機会がありそうです。

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