カナダの「今」を駐在員の視点から-ワクチンパスポート実用化へ、観光地には他州や米国からの訪問者も

観光主要地域のワクチンとビジネス状況

ケベック州
 8月上旬でケベック州では、1回でもワクチン接種をした人の割合が73.7%となっています。6月25日からはワクチンを2回接種済みの場合、私的な集まりにおいてマスクの着用を免除され、屋外イベントは3500人まで参加可能となるなど、かなり緩和されました。6月28日からはケベック州全ての地域で感染警戒レベルを「緑」に緩和。個人集会は10人まで、レストラン等室内で同席の場合はテーブル毎に10人まで、屋外(テラス)の場合は20人まで許可されるなど、更に緩和されました。

イエローナイフ
 北西準州全体のワクチン接種率は約70%と言われています。成人は予約なしのウォークインで接種が可能、ウォルマートやコープなどでの接種も実施されてきました。現在は12歳から17歳へのファイザーのワクチン接種も始まっています。

 4月21日に政府より若干の規制緩和方針が発表され、ワクチンを2回接種済みであれば、隔離8日目で陰性結果が出た後、それ以上隔離する必要がなくなりました。しかし緩和が発表された矢先、イエローナイフ市内では初のクラスター感染が学校で発生。約60名が陽性で、そのうち87%が18歳以下でした。このためすべての学校はクローズし、レストランも自主的に14日間クローズするところも出ました。約1000人が濃厚接触対象になり14日間の自主隔離を行いました。現在はほぼ終息に向かっているようで、学校は5月17日から再開しています。

 観光業に関しては、リモートのツアービジネスの再開が許可されるようになりました。ワクチンの接種率に比例し緩和も出てきているようですので、このまま少しずつでも良い方向に向かうことを願います。

ユーコン
 ユーコン準州は他州に先駆け8月4日より、ワクチン接種の有無に関わらず入境者の自己隔離が解除されました。室内のマスクは原則必要なしと、ワクチン接種率の早期達成の有効性を大いに利用してきました。

 ホワイトホースの市内を走る車は米国への国境緩和以来、アラスカ州のナンバープレートが目に付きます。カナダの他州からの訪問者も増えています。

 準州内のツアーオペレーターは準州から特に営業規制なく運営が可能になっており、会社によってキャンセル料を緩和したり、安全基準を発表しながら集客する等の対策を設けています。

 9月の更なる国境緩和を控え、カナダ国内やアメリカからの予約も次第にですが増えています。

ユーコン川沿いにあるホワイトホースの名所 蒸気船クロンダイク号

屈指の絶景列車と呼ばれるホワイトパス&ユーコン鉄道駅舎前。マスクはもう必須ではない。歩行者もどことなくリラックスした様子。

おわりに

 2020年から掲載しています本レポートの作成に協力下さいました地元ガイド会社、観光局の一覧を改めて下記に掲載させていただきます。SNSで発信を行っている会社もありますので、ご興味がおありでしたら一度覗いてみていただければと思います。どうぞカナダを今後とも一層ご愛顧いただけますよう、宜しくお願いいたします。

<情報提供協力(順不同)>
ナイアガラ観光ツアーズ
バンフガイドサービス Instagram: @banff_guide_service
PEIセレクトツアーズ Instagram: @peiselect
オーロラワンダーランドツアーズ Instagram: @aurorawonderland_tours
TOK COACHLINES
ナイアガラ・フォールズ観光局 Instagram: @niagarafallstourismcanada
コースト・コールハーバー・バンクーバーホテル バイ アパ
Instagram: @coastcoalharbourvancouverhotel
コヤナギ マサヤ氏 Instagram: @little_willow_photography
アークティックレンジアドベンチャーズ Instagram: @arcticrangeadvt

本稿はトランスオービット バンクーバー支店 山田方香氏よりご寄稿いただいています。
※2021年8月19日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
米国本土・ハワイ・カナダ・オーストラリア・韓国に現地法人を有するランドオペレーター
http://www.transorbit.co.jp/

お問い合わせ・お見積りは以下のフォームよりお願いいたします
http://www.transorbit.co.jp/contact/