宿泊業倒産、7月は6件で4ヶ月連続前年割れ、1-7月の累計は49件で小・零細規模の倒産が顕著に-TSR調査

  • 2021年8月13日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、7月の宿泊業の倒産は前年同月比14.2%減の6件だった。官民による資金繰り支援により倒産発生が抑制されていると見られるが、コロナ禍前の2019年の75件を上回るペースで推移している。

 負債総額は前年同月比45.2%減の6億900万円で、2ヶ月連続で前年同月を下回り、小規模・零細企業の倒産が主体となった。原因別では販売不振が5件、形態別では6件全てが破産だった。

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1-7月の倒産累計は前年よりも大幅減の49件、過半数が新型コロナ関連倒産

 TSRは2021年1-7月の負債1000万円以上の宿泊業倒産は、前年同期比37.9%減の49件で、大幅に減少したと伝えた。このうち新型コロナ関連倒産が27件を占め、長引くコロナ禍の影響で月を追うごとにコロナ関連倒産の比率が高まっているとした。


東京商工リサーチのウェブサイトより抜粋

 負債総額は1203億3600万円で2年ぶりに前年を上回った。これは5月に特別精算開始決定を受けた東京商事の1004億8300万円の大型倒産が総額を押し上げた形となった。また、負債額別では1億円以上5億円未満が最多の22件で全体の4割となった。そのほか1億円未満の構成比が上昇し、コロナ禍の長期化に伴い、中堅規模から小・零細規模への倒産へと広がりをみせているとTSRは伝えている。


東京商工リサーチのウェブサイトより抜粋

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