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新しい宿泊オプションとしてサービスアパートメントの価値を提案-アスコットジャパン社長マックス・フィリップス氏

  • 2021年8月17日

新サービスで国内市場を開拓
次世代に向けて福岡に新コンセプトホテルも開業

 シンガポールに本社を置くアスコット(The Ascott Limited)は、サービスアパートメントを中心とした宿泊施設を展開するホスピタリティ業界のリーディングカンパニーのひとつ。日本でも4つのブランドで8軒を運営している。主要市場であるインバウンドが事実上停止しているなか、国内旅行市場を強化。長期滞在から短期滞在まで、さまざまな需要の開拓を進めている。ポストコロナに向けた日本市場での事業展開について、アスコットジャパン社長のマックス・フィリップス氏に聞いた。(聞き手:弊社取締役 森本高史)

アスコットジャパン社長のマックス・フィリップス氏 ©The Ascott Limited
-まずアスコット社の概要を教えて下さい。

マックス・フィリップス氏(以下敬称略) アスコット社は、アジア最大規模の不動産会社「キャピタランド」の完全子会社で、シンガポールに本社を置き、宿泊施設のオーナー兼オペレーターとして業界をリードしている企業のひとつです。1984年にアジアにおけるサービスレジデンスの先駆けとなる「ザ・アスコット・シンガポール」をオープン。現在、世界30カ国200都市以上で、約7万2000室以上を運営し、さらに、計画・開発段階の案件も含めると計800物件以上、およそ12万8000室にのぼります。

アスコット丸の内東京の外観 ©The Ascott Limited

 日本では2002年にアスコットジャパンとして事業を開始。2017年3月に東京・大手町に開業した「アスコット丸の内東京」をはじめ、「シタディーン」を東京で2軒と京都で1軒、大阪で1軒、「サマセット」を東京で2軒を運営。さらに、今年6月には日本初上陸のコリビングホテルブランド「lyf Tenjin Fukuoka(ライフ天神福岡)」を開業しました。

 また、サービスレジデンスとしては業界初となるロイヤルティプログラム「アスコット・スター・リワーズ(ASR)」の会員は年々増えており、日本では現在約3万5000人にのぼっています。

-社長ご自身のご紹介もお願いします。

フィリップス アスコットに入社して19年目になります。英国の「シタディーン・トラファルガースクエア・ロンドン」で支配人としてキャリアをスタートした後、ロンドン地区のエリアマネージャーへ昇格。2013年からは韓国地区における社長として、オペレーション全般の監督も担っています。その後、2018年1月からはアスコットジャパンの社長を兼任し、日本におけるビジネスを統括しています。

-現在の平均客室稼働率を教えて下さい。また、下半期の予約はどのような状況でしょうか。

フィリップス 非常に困難な状況が続いています。銀座と品川で展開している長期滞在向け「サマセット」の今年前半の稼働率は、日本人の帰国者の隔離施設としての利用もあり、約50%となりました。一方、短期滞在では、たとえば「シタディーン新宿東京」は約35%にとどまりました。

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