【クレジットカード不正利用を知る】不正利用者を再来訪させないためにーエアプラス 今井行彦氏
不正検知システムと自社システム、現場での目視による三重の防御
3-Dセキュア2.0にも期待
-年末年始や連休の前などは狙われやすいと聞きます
今井 やはり相手もプロですので、「ここが緩いな」と思われるとあっという間に喰い尽くされてしまいます。不正者に再来訪されないためには根絶することが必要です。当社では年末年始などの休業期間中についても随時監視を行い、怪しい傾向が見られる場合には実際の予約を確認して対処するという体制を取っています。
-コロナ後に向けて取り組まれている対策があればお聞かせください
今井 現時点では不正も大幅に減っていますが、需要が回復した際に以前と同じレベルで不正対策へのオペレーションコストがかかると、そこがボトルネックになりかねません。今のうちからシステムで対応できる領域を増やし、より安全に、より低コストに運用できる体制を作っていきたいと考えています。
-今後クレジットカード会社や不正検知システムに何を期待されますか
今井 日本はカード決済においては比較的安全な国だと思います。実際に不正を犯す人は日本人ではない可能性が高いため、不正対策においては日本のスタンダードではなく、ワールドワイドのスタンダードで考えるべきではないでしょうか。
正直なところ、日本は3-Dセキュア2.0への対応も非常に遅い。何かが起きる前に行動に起こすというスピード感に温度差があるのではないかと感じています。特にカード会社は世界で起きている事例が見える位置にいると思いますので、積極的に情報を収集し、先回りした対策を取ってもらいたいと思います。
-ありがとうございました