【コロナに負けず】大阪・北新地「サクラBAR」オーナーの大賀圭一朗氏
外食産業のコロナ対策 旅行業界との協業も
2019年に約1200万人もの訪日外国人観光客を迎え、2025年の大阪万博などによって更なる成長をめざしていた大阪。しかし、新型コロナウイルスにより状況は一変、4月に関西国際空港の外国人旅客数は4140人にまで減少した。そんなコロナ禍で旅行業界と同様に大きな被害を受けているのが旅行との関わりも深い外食産業で、大阪随一の繁華街・北新地では飲食店への来店客数が8割減っているとの見方もある。外食の現状や「旅行×飲食」の可能性について、同地で飲食店「サクラBAR」を経営する大賀圭一朗氏にお話を聞き、コロナ渦の旅行業界へのヒントを探す。
大賀圭一朗氏(以下敬称略) バーではありますが、フードメニューにも力を入れていて、食事をされるお客様も多いお店です。メニューは基本日替わりですが、うにぎり(おにぎりの上にウニが乗っているもの)が人気です。2014年の11月にお店を始めて、現在従業員数5名で営業しています。来ていただくお客様は土地柄か、仕事終わりのホステスさんや同伴などが多いですが、北新地の同業の飲食店の方やテレビや雑誌を見ていただいたお客様、SNS繋がりのお客様も多くいらっしゃいます。
大賀 8月18日現在、昨年同月比で来店客数と売上共に3割程減少しています。ただ、この数字は同エリアにお店を構える他店に比べるとかなり良い方で、お寿司屋やバーなどあらゆる業態を含めた北新地全体の飲食店の来店客数は8割程減っているように思います。
大賀 以前に比べると非常に閑散としています。全体的に来店客数は極端に減少しており、閉店を決めたお店も少なくありません。レストランや夜のお店などに比べると、特に居酒屋やバーなどお酒の提供をメインとするお店が一番影響を受けています。また、やはり全体的に個人経営のお店が体力的に厳しい印象を受けます。
大賀 例えコロナが来年の春や初夏の辺りの早期に終息したとしても、コロナ前の水準に戻ることはないと考えています。今のお店をこれまでと同じように経営した場合、コロナ終息後、仮に上手くいってもコロナ前の7割か8割程度の売上になると想定しています。