主要48社、2月取扱額はコロナで18.9%減、増加は7社のみ
観光庁が取りまとめた主要旅行会社48社の今年2月の旅行取扱概況によると、海外旅行、国内旅行、外国人旅行を合計した総取扱額は前年比18.9%減の2749億2242万円となった。いずれも新型コロナウィルスの感染拡大による影響を受けて大きく減少しており、内訳は海外旅行が23.9%減の977億8016万円、国内旅行が14.6%減の1691億6530万円、外国人旅行が35.7%減の79億7696万円。
総取扱額の上位10社はいずれも減少。1位のJTB(11社計)は14.6%減の1002億1214万円で、最も減少幅が小さかったのは5位のジャルパックで3.6%減の136億2188万円だった。最も減少幅が大きかったのは4位の阪急交通社(3社計)で39.1%減の165億1029万円。
海外旅行を取り扱う46社のうち、前年をわずかでも上回ったのはわずか7社。伸び率が最も高かったのは西武トラベルで、50.1%増の1億8568万円だった。取扱額が10億円を超える企業では旅工房が12.5%増の27億1335万円となり、ANAセールスも1.1%増の17億4135万円と微増。なお、取扱高上位10社のうち前年を上回ったのは旅工房のみで、最も減少幅が大きかったのは、46.1%減の97億99万となった阪急交通社(3社計)だった。
国内旅行を取り扱う47社のうち、前年を上回ったのは6社のみ。伸び率が最も高かったのは前月に続きエヌオーイーで、43.7%増の1億2591万円だった。取扱額が10億円を超える企業ではWILLERが4.1%増の16億1291万円。取扱高の上位10社はすべて前年を下回り、最も減少幅が大きかったのは、ジェイアール東海ツアーズで31.1%減の51億3735万円だった。
外国人旅行を扱った33社のうち、前年を上回ったのは8社のみで、取扱額はいずれも1億円未満。取扱高の上位10社はすべて前年を下回り、最も減少幅が大きかったのは、びゅうトラベルサービスで73.0%減の6903万円だった。
なお、観光庁による旅行取扱概況速報は長らく50社を集計対象としてきたが、18年6月に楽天、昨年11月にエイチ・アイ・エス(HIS)がそれぞれ取扱額を非公開とし、現在は48社のみとなっている。HISは単独で「旅行取扱高月次速報」を発表しており、2月分は3月31日に発表している(関連記事)。