KNT-CT、19年度2Qは営利121%増、個人が好調-ウェブの成果も
KNT-CTホールディングス(KNT-CT)は11月12日、2020年度3月期第2四半期(19年4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。売上高は前年比3.6%増の2150億6900万円、営業利益は120.9%増の33億7300万円、経常利益は98.4%増の33億9500万円、当期純利益は24.4%増の20億5500万円。
決算発表会見に出席したKNT-CT常務取締役経理部担当の中村哲夫氏によれば、売上高は3.6%増止まりだったものの、ゴールデンウィークの10連休による個人旅行の好調や、クラブツーリズムにおける高付加価値のテーマ型商品の伸長、商品販売におけるウェブ化の推進などにより、天災の影響を強く受けた昨年度よりも利益率が大きく向上したという。売上原価は2.2%増の1754億1300万円、売上総利益は10.5%増の396億5600万円、販管費は5.6%増の362億8200万円だった。
なお、KNT-CTは前期から報告セグメントの「個人旅行事業」「団体旅行事業業」「その他」の3項目を「旅行業」に統一して、各セグメントの発表は省略。同社がこのほど発表した上半期の取扱額実績によれば、海外旅行はグループ全体では3.4%増の849億8513万円で、このうち企画旅行は6.4%増の458億9771万円。ホリデイは13.1%増の102億2076万円で、クラツーは4.7%増の354億2303万円となっている。中村氏によれば10連休効果により欧州などの長距離方面が好調だったものの、近距離のアジアはデモの活発化により落ち込みが激しい香港を筆頭に比較的低調だったという。団体旅行は3.8%減の162億1931万円だった。
国内旅行は全体では0.2%減の1534億8541万円で、企画旅行は3.2%増の870億2060万円。このうちメイトは0.9%増の316億718万円、クラツーは4.6%増の551億6397万円だった。団体旅行は2.1%減の438億2555万円で、個人旅行は8.6%減の226億3916万円。外国人旅行は26.9%増の136億4632万円だった。
通期の連結業績については10月23日に上方修正した予想からの変更はなく、売上高は前年比2.6%増の4225億円、営業利益は38.2%増の35億円、経常利益は27.0%増の36億円、当期純利益は56.4%増の20億円のままとした。上期と同様に、売上高の伸びに比して各利益が大きく伸びる傾向に変わりはないが、10月の台風19号による影響などを勘案して増益幅は小さくなると見通した。
中村氏によれば台風19号の影響は「売上で30億円、利益で7億円」を予想。10月23日発表の修正予想については、その時点で見込める部分を折り込んだものの、今後もツアー造成の困難化や、消費者のマインド面における旅行需要低下などの2次被害が継続する可能性が否定できないことから、影響は拡大する可能性があるという。10月と11月の動向については「厳しい」と伝えた。
会見ではそのほか、取締役IT企画部担当、WEB戦略部長でKNT-CTウエブトラベル代表取締役社長も務める瓜生修一氏が、クラツー商品のウェブサイトからの予約率が昨年同期比2ポイント増の約33%にまで上昇したことを説明。経費削減などの面でも効果を上げていると語った。また、9月にローンチした教育旅行支援システム「旅ともプラス」に関しては、提案した129校中のうち30校が利用するなど、滑り出しが上々であることを伝えた。
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