島根県の風評払しょく効果 名阪近鉄旅行、バスツアーが人気

 愛知県の名阪近鉄旅行は、7月の西日本豪雨で風評被害を被った島根県への募集ツアーを実施している。9月の発売開始から1カ月ほどで1千人以上を集客、観光復興の一翼を担う人気を誇っている。

 ツアーは、島根県が独自で支援するバス旅行商品造成支援制度を活用した。当初、観光庁の復興支援制度「ふっこう周遊割」の利用も考えたが、同制度では2泊以上のバスツアーとなり即効性は難しいと判断。集客力のあるツアーを実現した。

 設定期間は10月—2019年2月で、名古屋から島根県までの長距離ツアーの付加価値として、今年5月に導入したワイドバスを一部に使用。快適性を確保した。1千人を超える集客につなげたことから、来年2月以降の設定期間の延長も検討している。

 同社では、期間中に300台分のバスの仕入れを確保し、催行率を60%として180台、6千人の送客を見込む。「閑散期の2月以降も島根県への観光客を増やすため、なんとか継続実施したい」と話している。

 なお、今回の募集ツアーは「山陰ゴールデンルートと松江しんじ湖温泉」と題し、初日は名古屋や尾張一宮など4カ所から新名神・中国道を走り岡山で昼食。足立美術館を見学後、松江しんじ湖温泉泊。翌日は伝承館、観光センターいずも、出雲大社を経て大根島・由志園を見学後に昼食。境港・大漁市場なかうら、お菓子の壽城に立ち寄り中国道・新名神で戻ってくる。旅行代金は1人2万3千円から。


情報提供:トラベルニュース社