Relux、「グローバルOTA」へ-年内に海外ホテル、宿泊以外も
アジア発訪日客に注力
観光列車やアクティビティにも意欲
国内宿泊施設の予約サイト「Relux」を運営するLoco PartnersがKDDIの連結子会社化してから1年4ヶ月が経過した。会員数を順調に伸ばし、今年の7月には150万人を突破。このうち海外会員はグローバル事業の立ち上げから3年を経て30万人超まで成長している。「グローバルOTA」をめざすと話す、Loco Partners執行役員で事業開発SBU(Strategic Business Unit)長の河村晃平氏に、子会社後の変化や今後の方針などを伺った。
-KDDIの連結子会社になって1年4ヶ月経ちました
河村晃平氏(以下敬称略) KDDIから副社長、CFOと監査役の3名に常駐してもらい、決済フローなどの業務プロセスの明確化に協力してもらった。大手企業の仕組みを学ぶことで業務が効率化できたし、コンプライアンスの仕組みを勉強することができた。
Reluxのビジネスについては変化はない。KDDIからも「ビジネスをこうしてほしい」という要望は特になく、むしろKDDIのリソースを活用するとともに「自由に暴れてくれ」と言われている。我々の「日本を代表するグローバルOTA」をめざすというビジョンも変わらない。
子会社化の効果としては、まずKDDIのau経済圏によって利用者の増加が実現した。au会員向けの有料サービス「au スマートパス」でReluxの宿泊施設の割引やキャンペーンなどを実施したことが、150万人達成にかなり貢献したと思う。このほか、KDDIグループのリソースを活用して宿泊施設をご紹介いただいたこともあった。
4月からは、他社と10年先まで戦えるような大掛かりなシステム開発に2社で取り組んでいる。宿泊施設用の管理画面の利便性向上、BtoCサイトのUIやUXの向上などについて、いくつかのフェーズに分けて進めている。
このほか、AIを活用した利用者へのレコメンド機能も実装したいと考えている。現在はお客様からの要望を受けて宿泊施設を提案する「Relux コンシェルジュ」サービスを実施しているが、将来的にはよりシステマティックに趣味嗜好にあった提案ができるよう、テクノロジーでうまく対応していきたい。