Relux、「グローバルOTA」へ-年内に海外ホテル、宿泊以外も
アジア発訪日客に注力
観光列車やアクティビティにも意欲
-自社で訪日需要の取り込みを強化されています
河村 訪日客の取扱額は明かせないが、観光庁が発表する主要旅行業者50社の表に当てはめると、外国人旅行の5位から6位(編集部注:4月の5位は楽天で13億8577万円、4位は阪急交通社3社計で8億3087万円。詳細は関連記事)に位置している。毎月の伸び率は30%と好調だ。
訪日客の9割以上を占める台湾、香港、韓国、中国の東アジアからのお客様に加え、シンガポール、タイ、ベトナムなどの東南アジアからのお客様も増えている。欧米についても検討しているが、リピーター率の高さを考えると当面は東アジアと東南アジアに注力する。
現在は日本語、英語、中国語繁体字・簡体字、韓国語でサービスを展開しており、コンテンツの翻訳は原則は社内で実施し、現地のお客様が読んで違和感のない表現にすることで、サービスの質を担保している。社員の約10%にあたる15名から20名程度が外国人なので、彼らに翻訳やマーケティングを担当してもらっている。
中国はライセンスの問題など特殊な市場なので、上海に子会社を設けてマーケティングにも取り組んでいる。中長期的に見ると海外拠点の増加は1つの策だが、まずは社員の団結力、一体感が重要なので、日本で地固めをしたい。
-宿泊施設以外の取り扱いについてお考えをお聞かせください
河村 多様な宿泊ニーズに応えるため、昨年10月に郵船クルーズの「飛鳥II」の代売を開始したが、メールマガジンで紹介したところ1時間で完売した。今後は外国客船を含むクルーズの取り扱いに向けて種まきをしているところ。観光列車の旅やグランピングなどについても扱いたいと思っている。
また、今年の1月からは「Vacation Home」として、民泊施設や簡易宿所登録をしている貸別荘や町家、古民家、ホステルなどを取り扱っている。6月の民泊新法が施行した後は、取扱軒数が増え、現在は200軒超の施設を扱っている。
今後はアクティビティやレストラン、足回りなども扱いたいと考えており、旅行をワンストップで予約できるOTAをめざしていろいろな領域に手を伸ばしたい。ただし、「Relux」のブランドで実施するかは未定だ。基本的には自社で新しい商材を取り扱いたいと考えてはいるが、他社との提携や買収についても検討している。
-ありがとうございました