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英国、今年も商談会「ExploreGB」開催、食や鉄道など訴求強化

  • 2018年3月5日

▽17年日本人は前年並に-「ラグジュアリー」や「ゲートウェイ強化」も

ニコラス氏  2016年の訪英日本人は前年比27%増の24万6000人で、現地消費額は1%増の2億1500万ポンド(約312億2300万円)、1人あたりの消費額は876ポンド(約12万8000円)となった。直近の17年第3四半期(1月~9月)までの訪英日本人は前年とほぼ同じ18万6000人。最新の市場動向について説明した同庁調査予測担当責任者のリチャード・ニコラス氏は、「最終的には16年とほぼ同程度になるのではないか」との見通しを示した。

 インバウンド市場全体を見ると、テロやEU離脱などがあったものの順調に成長。17年の訪英旅行者数は最終的に6%増の3990万人、消費額も同12%増の251億ポンド(約3兆6500億円)になる見込みだ。18年についてはポンド安などが追い風になり、訪英旅行者数は同4%増の4170万人と初めて4000万人を超え、消費額も同6%増の269億ポンド(3兆9100億円)になると予測している。

 ニコラス氏は今後の市場傾向についても言及し、「SNSの普及によって、よりパーソナライズされた旅が好まれる傾向にある。さらに、旅行者は本物を求める傾向が強いため、単なるレジャーだけでなく学びの要素も必要になってくる」との認識を示した。

フォルクナー氏  そのほかには、同庁プロダクト開発/流通担当責任者のスージー・フォルクナー氏が、18年のプロダクト戦略について説明。観光業の商品開発をサポートする「ディスカバー・イングランド・ファンド(DEF)」などを通じて、民間企業とのパートナーシップを強化していく方針を示し、重点テーマとして「フード&ドリンク」「ラグジュアリー」「鉄道」「ゲートウェイ強化」を挙げた。

 このうち「フード&ドリンク」では、ヨークシャー、デヴォン、コーンウォールなどを訴求地域に指定し、それぞれの土地の文化、景観、体験を組み合わせた旅程を提案する方針を示した。「ラグジュアリー」では、現地消費額の増加をねらい、ハイエンド個人旅行者それぞれの目的にあわせた体験を提案する。

 「鉄道」では、英国全土に広がる路線網を活用した自由で柔軟な旅をアピールすることで、地方への送客を強化する考え。「ゲートウェイ強化」では、バーミンガム、ブリストル、マンチェスターの3空港に焦点を当て、空港機能の強化やアクセスの改善をサポートするとともに、3都市の商品開発を進め、旅行者の増加を促していく。