AFとKL、18年夏は関空線デイリー化、羽田/パリも増便

  • 2017年12月14日

(左から)日本・韓国・ニューカレドニア支社長のヴァノヴェルメール氏、プシオ氏、ジャナイヤック氏、アレクサンドル氏  エールフランス航空・KLMオランダ航空(AF/KL)グループは12月14日、都内で記者会見を開催し、18年夏ダイヤ(3月25日~10月27日)の日本路線の計画を発表した。現行の冬ダイヤではAFが週22便、KLが週13便を運航しているが、夏ダイヤではAFが関空/パリ線を現在の週4便から週7便に、羽田/パリ線を週11便から週12便に、KLが関空/アムステルダム線を週6便から週7便に増便。これによりAFは週26便、KLは週14便を運航することになる。なお、関空/パリ線については5月にB787-9型機を導入する予定。

 同グループ会長兼最高経営責任者のジャン-マルク・ジャナイヤック氏は「過去2年間、日本発のパリや欧州行きの需要の減少を目の当たりにしてきたが、ようやく日本人旅行者が戻ってきた」と喜びを示した。同グループアジア太平洋地区担当副社長のアントワーヌ・プシオ氏によれば、16年はテロ事件などの影響で日本発欧州行きの乗客は15年比30%減、日本発フランス行きの旅行者は50%減だったという。今後については「あと数年かけてテロ以前の状況に戻るのでは」と考えを語った。

 同グループ旅客営業&アライアンス部門上席副社長のパトリック・アレクサンドル氏は、「欧州では日本は流行りの旅行先であり、需要は高い。日本人の復調傾向もあり、18年夏の増便で増える座席と同じくらいの需要を取り込めるのでは」と話した。今後は、19年のラグビーワールドカップ日本大会、20年の東京五輪、24年のパリ五輪などのイベント需要を見込み、日本人に加えて欧州からの訪日旅行の取り込みを強化する。

 会見でジャナイヤック氏は、AFがパリ線を就航している羽田について言及し「都心に近く国内線との乗継利便性も良いため、我々にとって大きな利点」と強調。プシオ氏も「19年までに羽田/パリ線を1日2便に増やしたい」と意欲を示した。実現していないKLの羽田就航については「日蘭間の協議で枠を確保できれば、1日1便を運航したい」と話した。

 プシオ氏はこのほか、16年1月に運休したKLの福岡/アムステルダム線については「可能性があるのは理解しているが、現時点では再開する計画はない」と語った。