てるみ弁済、還付率は3.5%に、1万件超を認定-JATA発表

  • 2017年11月16日

▽来年度からの引締めに注力、ボンド保証加入も推進

 JATAは現在、観光庁と共同で同様の事例の再発防止に向けた制度設計を進めているところ。18年4月には、第1種旅行業者を対象に弁済業務保証金を引き上げることとなっており、越智氏は現在の検討状況について「正しい商売をしている会社の負担感が増さないようにしなくてはいけない。妥当な額について協議を進めている」と説明した。

 企業のガバナンス強化に向けては、第1種旅行業者を対象に現在は5年に1回、観光庁への提出を課している決算申告書などを、各社の事業年度末に毎回提出させる予定で、急激に取扱額が増加した会社について経営状況調査を実施する。越智氏は「決算の数字だけでは粉飾されると見抜けない。通報制度とあわせて仕組みを作らなくては」と語った。

 また、任意の「JATAボンド保証制度」についても、会員会社に加入を促す予定で「事件以降、新たに加入する会社も出てきた」と伝えた。第1種旅行業者のうち、海外募集型企画旅行を販売している未加入の10数社に働きかける考え。あわせて、旅行業界に対する信頼感を回復するため、一般消費者における同制度の認知度向上をはかる考えも示した。