朝鮮半島情勢、現在は旅行に影響少なく-各社の対応
北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射などを繰り返し、朝鮮半島情勢が不透明化するなか、外務省が韓国に注意喚起のための情報を発出したこと、一般向けの報道が加熱していることなどで、旅行業界の関係者は今後の動向や影響に神経を尖らせている。ただし関係各社への取材を進めたところ、現時点ではゴールデンウィーク期間も含めて、予約などに大きな影響はないことも明らかになってきた。各社の状況などについて紹介する。
本誌の取材に応じた旅行会社各社によれば、旅行のキャンセルや消費者からの問い合わせなどは、いずれも13日午後の時点ではほとんどなく、パッケージツアーも通常通り催行している。ジェイティービー(JTB)は「広報室ではツアーのキャンセルが相次いでいるという話は聞いていない」と回答。状況を引き続き注視するとともに、ツアーの申込者には外務省が発出したスポット情報を周知していることを説明した。
エイチ・アイ・エス(HIS)は「お客様からの問い合わせはゼロではないが、そもそも韓国への旅行者が多いので、大きな影響はない」とコメント。韓国の支店から街の様子などの情報を収集しているが、通常と変わりはないことから、関係者や消費者、メディアに向けては「冷静に状況を見ていただきたい」と述べた。あわせて、報道のエスカレートなどによる今後の風評被害の拡大に懸念を示した。
楽天は「楽天トラベル」の海外旅行ページの「お知らせ」の欄に、「韓国へ渡航されるお客様へ」と題したメッセージを掲載。外務省の海外安全ホームページへと誘導している。予約への影響などについては非公表とした。
航空会社については、取材に応えた全日空(NH)、日本航空(JL)、大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、エアプサン(BX)は、いずれも予約への影響はほとんどなく、状況を注視する考えを説明。中韓関係の悪化を受けて、期間限定で関空/大邱線の臨時便を運航するBXをはじめ、いずれも減便や運休は考えておらず、状況の変化にあわせて都度対応する考えを示した。
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