ひらまつ、宜野座村にも「滞在するレストラン」、18年開業

  • 2017年2月8日

陣内氏 日本全国で高級レストランなどを運営するひらまつはこのほど、都内でメディア懇親会を開催し、今後の方針を発表した。ひらまつは昨年にホテル事業へ進出し、賢島、熱海、仙石原に「ザ・ヒラマツ・ホテルズ&リゾーツ」をオープン。このほど開催したメディア懇親会で、ひらまつ代表取締役社長の陣内孝也氏は「当社ならではのおもてなしと料理を提供することで、他社のホテルと差別化していく」と語った。

 ザ・ヒラマツ・ホテルズ&リゾーツは、1泊2食付きの場合で正規料金が1名6万5000円からという価格帯のホテル。「滞在するレストラン」がテーマで、陣内氏によると「今の日本では行き先を決めてから利用するホテルを決めることが多い」が、同ホテルの場合は「食」のためにその土地へ行き、そこで宿泊や、海、山、温泉などの素材が付随する旅行の提供を目的としているという。

 現在の客層については「高級ホテルなのでシニアの方が多いが、高いクオリティやプライベートな空間を求める30代の方も増えている」と説明。そのため、今後も「30代の方など、レストラン事業のひらまつとは違うお客様の層を開拓できる」と期待を示した。

 また、現在のホテル稼働率について、陣内氏は「3店舗とも昨年に開業したばかりなので、きちんとしたデータがまだ取れていない」とコメント。今後については、客室数が賢島は8室、熱海は13室、仙石原は11室であることを述べ、「70~80%の稼働率をめざしたい。客室数が少ないのでこれは非常に大きい数字」と意欲を示した。

 ひらまつによると、現在の販路については5割から6割が電話などの直販、3割から4割が同社の公式サイトやOTAなどのインターネット、約1割が旅行会社経由。陣内氏は「客室数が少ないので売り方が難しい。現在は模索している状態」と説明した。

 今後の展開については、18年に同社として4軒目となるホテルを沖縄県宜野座村に開業する。広さは6700坪で、客室数は通常客室10室とヴィラタイプ9室の全19室。3月に着工する計画で、レストランは「朝日が望めるようにする」という。ひらまつによると、料金は既存の3店舗と同様となる予定。