ハワイ、主要市場と「価値」議論、過去最大の総会で
17年は「ご褒美」テーマの新プロモ実施
今後も議論深め魅力を発信へ
「健康経営」でハワイ旅行
スーパーフードやパワースポット活用
ワークライフバランスについては、ディー・エヌ・エー(DeNA)Corporate Wellness Specialistの平井孝幸氏が「健康経営」についてプレゼンテーションを実施した。同社では、取締役会長の南場智子氏の夫が病気で逝去されたことを機に、健康についてのサービスの提供を開始。平井氏は現在、健康に関する講習を社員におこなうことで、会社の生産性を向上させる「健康経営」に取り組んでいる。
平井氏によると、この取り組みの一環として推奨しているのが「ウェル旅ツアー」で、IT企業の多くは忙しくて有給を取得できていない人が多いことから、「そのような人が有給を取りたくなる、帰ってきたら健康になっているようなツアーを提案したかった」という。
同氏はウェル旅を提案するにあたり、実際に今年8月にハワイへ訪問。その感想として「ハワイの食事はこれほどレベルが高いのかと驚いた」という。例えば、一部のホテルやレストランではアサイーやピタヤ、ケールなど栄養価の高い食品「スーパーフード」の入った食事について、わかりやすいようメニュー表に印を付けていることを紹介。「スーパーフードという概念がここまで浸透している」と驚きを述べ、「日本で普段あまり野菜を食べない人にもスーパーフードの魅力に気づいてもらい、健康意識のきっかけになってほしい」と期待を示した。
また、アクティビティに関してはヨガやSUP、トレイルラン、ゴルフなどを提案。このほか、世界三大パワースポットと呼ばれているハワイ島の「マウナ・ラニ」や、標高約4000メートルのマウナケア山などの自然も、現代人にとって「とても癒やされるおすすめの場所」という。「ウェル旅」ではこうした癒やしなどの効果をデスティネーションとしての価値として捉えており、すでにDeNAの公式サイトで掲載。今後はDeNAトラベルでも順次発売する予定だ。
このほか、Forbes Japan編集長の高野真氏と寿司店「すし匠」の中澤圭二氏が「富裕層マーケティングと日本人顧客の求めるサービススタンダード」をテーマに、自身の体験などをもとに富裕層の動向を紹介。また、「アジアマーケットの特性とハッシュタグマーケティング」と題し、ソーシャルメディアを活用したマーケティングなどを展開するINFORICHの秋山広宣氏が、ソーシャルメディアマーケティングではオンラインのみでなくオフラインのサービスを組み合わせることが重要であることを説明した。
なお、今年のハワイ・ツーリズム・カンファレンスについて、ボルディモア氏は「これほど多くの方に参加していただけて成功と言えるだろう。今後も何千人規模に拡大していきたい」とコメント。ただし、「最大の目的は参加者数の拡大ではなく、より深いハワイの魅力をディスカッションすること」と強調し、「そうすることで、自然と訪問者数の増加につながるだろう」と期待を示した。