ハワイ、主要市場と「価値」議論、過去最大の総会で
17年は「ご褒美」テーマの新プロモ実施
今後も議論深め魅力を発信へ
日本人の消費動向を分析
為替「105円」が分岐点
カンファレンス3日目には、日本人スピーカーが4つのテーマについて発表を実施。テーマは「富裕層マーケティングと日本人顧客の求めるサービス スタンダード」「アジアマーケットの特性とハッシュタグマーケティング」「データで紐解く日本人の消費行動履歴」「ワークライフバランス ヘルスケア&ウェルネス構想」で、ハワイの「価値」を販売していく上での視点などが示された。
例えば、日本人の消費行動について説明したのはJCBインターナショナルホノルル支店長の鮎沢孝氏で、JCBカード利用者のデータをもとに日本人のハワイでの消費動向を解説。近年の傾向を見ると、詳細な売上額は未発表だが、1米ドル約80円と円高だった2012年は売上が多かったという。「売上(の増減)に対する為替レートの分岐点は105円程度」と話し、105円より円安だと消費が低迷するとの見方を示した。
また、1人あたりの月間のカード使用額を年代別で見ると、最も使用額が高かったのは50代。15年の使用額を前年と比較すると20代、30代、40代、50代、60代のいずれも増加傾向にあり、同氏は「日本人による消費は減少しているわけではない。為替にリンクはしているが、まだまだ日本人による消費は底堅いと思う」と意見を述べた。
このほか鮎沢氏は、日本とハワイでの消費動向を比較した調査も発表。日本において百貨店で頻繁に買い物する人は、ハワイでも百貨店やDFSなどで買い物する人が多いという。一方、レストランについては、日本とハワイに支店をもつ店舗で比較したところ、日本で訪れたレストランをハワイでも訪問する人は少ない結果となった。