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KNT個人、クラツーとの連携を強化、国内旅行もテコ入れ

  • 2016年9月12日

▽クラツーは新型バス導入、団体はスポーツなど強化

小山氏  懇親会では、クラツーがバス旅行の強化に向け、新型バスを導入することを発表した。従来のバスは4列シートで補助席を含めた55席。新型バスは4列シートで補助席なしの36席とし、スペースに余裕をもたせたほか、後方に化粧台とトイレを設置してシニア層の利便性を高める考え。10月を目処に1台目を導入し、18年度までに100台まで拡大する目標だ。

 また、テロなどの外的リスクに強く、好調に推移しているという音楽や芸術などのテーマ旅行の売上拡大をはかる。同社代表取締役社長の小山佳延氏は「テーマ旅行は現在の売上の割を占めているが、18年までに6割に引き上げたい」と意欲を示した。さらに、海外でハイキングイベントなどテーマ性の高いイベントを開催し、世界中から集客をはかるなど「テーマ旅行のグローバル展開」にも取り組む考えを語った。

田ヶ原氏  近畿日本ツーリスト(KNT)については代表取締役社長の田ヶ原聡氏が、スポーツ事業、地域誘客交流事業、インバウンド事業のさらなる拡大をめざすとともに、新事業の創出に取り組む「未来創造室」の活動に注力する旨を説明。このうち地域誘客交流事業については、KNT-CT執行役員で事業戦略統括部地域事業部長の梶田隆弘氏が、地方公共団体との人材交流や連携協定などにより関係強化を進めるとともに「グループ各社のシナジーを最大化して事業を推進したい」と話した。同事業の15年度の取扱高は72億円。18年度に115億円にまで引き上げ、20年度には150億円をめざす。

戸川氏  このほか、懇親会の冒頭に登壇したKNT-CT代表取締役社長の戸川和良氏は、海外、国内、訪日旅行ともにテロや地震といった外的要因などで需要が伸び悩んでいることを説明。17年3月期第1四半期(16年4月1日~6月30日)で営業利益と当期純利益がそれぞれ1300万円、2億7500万円の赤字となったことを伝えるとともに、第2四半期についても「第1四半期と同じ傾向で、良い数字にならないのでは」と見通しを示した。一方で「何とか下期で回復をさせて、目標の数値を達成したい」とも語った。