外務省、ジカ熱発生でシンガポールに注意喚起、レベル1に
外務省は8月31日、シンガポール国内でのジカ熱発生報告を受け、「感染症危険情報」と連動する形で全土にレベル1の注意喚起を発出した。同省はシンガポール政府が国内感染によるジカウイルス感染者41人を確認したことを受け、8月29日に注意喚起のためのスポット情報を発出。ただしその時点では世界保健機関(WHO)がジカ熱流行国として指定していなかったため、レベル1には指定しなかった。外務省は現在、東南アジアについてはインドネシア、タイ、ベトナム、フィリピンの全土をレベル1に指定している。
29日時点のシンガポール保健省の発表によれば、感染者はいずれも限られた2地域の居住者または労働者で、うち34人はすでに回復。他の7人も回復に向かっているという。
外務省は31日には、新たに英領バージン諸島に対してもレベル1の注意喚起を発出。同省が現在、ジカ熱の感染例報告による注意喚起をおこなっている国と地域は60以上に上る。日本国内ではこれまでに、海外で感染して帰国後に発症した輸入症例が10例報告されており、そのうち今回の流行における症例は7例。
▽外務省、ジカ熱感染例が報告されている国・地域(9月1日時点)
・中南米地域
アルゼンチン、アンティグア・バーブーダ、バルバドス、ベリーズ、ボリビア、ブラジル、コロンビア、コスタリカ、キューバ、ドミニカ共和国、ドミニカ国、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、グレナダ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグア、パナマ、バハマ、パラグアイ、セントビンセントグレナディーン諸島、セントルシア、スリナム、トリニダード・トバゴ、ベネズエラ、ペルー、英領アンギラ、英領タークス・カイコス諸島、英領ケイマン諸島、英領バージン諸島、仏領グアドループ、仏領サン・マルタン、仏領ギアナ、仏領マルティニーク、仏領サン・バルテルミー島、蘭領アルバ、蘭領ボネール、蘭領キュラソー、蘭領シント・マールテン、蘭領シント・ユースタティウス島、蘭領サバ島、米領バージン諸島、米領プエルトリコ
・アジア大洋州地域
インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、米領サモア、マーシャル諸島、サモア、トンガ、パプアニューギニア、仏領ニューカレドニア、フィジー、ミクロネシア(コスラエ州)
・アフリカ地域
カーボヴェルデ
・北米地域
米国(フロリダ州の一部地域)