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三井不動産、東京・京橋に新ホテル-20年度には計1万室に

  • 2016年8月28日

「三井ガーデンホテル京橋」15階のデラックスツインルーム  三井不動産は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて訪日旅行市場のさらなる拡大が期待できることから、三井ガーデンホテルズチェーンの拡大を加速させる。9月1日には「三井ガーデンホテル京橋」を開業する予定で、8月25日の記者発表会見で同社ホテル・リゾート本部ホテル事業部長の鴉田隆司氏は、「インバウンドと富裕層向けのホテル開発を進めていく」とコメント。20年以降の訪日需要についても「ロンドン五輪など過去の例を見ても、五輪終了後の需要は堅調」と話し、供給過多にはならないとの見通しを示した。

(左から)三井不動産ホテル・リゾート本部の鴉田氏、三井不動産ホテルマネジメントの足立氏  「三井ガーデンホテル京橋」のコンセプトは、江戸の粋を現代に昇華させる「京橋モダン」。部屋数は233室でダブルルームとツインルームを充実させているほか、トリプルルームも用意しており、全室2人での利用が可能となっている。また、朝食にも力を入れており、フレンチトーストなどの選べるメイン1品とブッフェを合わせたスタイルを採用。神奈川県の三浦野菜のサラダなど、食材にもこだわる。ホテル運営を手掛ける三井不動産ホテルマネジメントの代表取締役社長の足立充氏は「認知度が上がれば、他の東京エリアのホテルと同様に稼働率90%は超えるのでは」と見込む。

 東京エリアの三井ガーデンホテルでは、訪日宿泊客の需要は順調に伸びており、その割合は10年度の13.8%から、15年度には48.8%にまで拡大した。また、日本人宿泊客も含めて観光目的の需要が増加しており、10年度の14.2%から、15年度には48.2%にまで拡大。足立氏は「今後も観光目的の宿泊客の取り込みに力を入れていく」と説明した。

ロビーとレストランが一体となった「ザ・ラウンジ」  三井不動産は今後、主力の「三井ガーデンホテル」や上級ブランドの「プレミア」を拡大する予定で、9月16日には「三井ガーデンホテル名古屋プレミア」を、18年秋には「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」を開業する予定だ。そのほか、銀座と京都にハイグレードの新ブランドを立ち上げ、さらに大手町の再開発事業の一環として「フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ」の誘致も進める。現在は全国の19軒のホテルで計5052室を有しているが、20年度には計1万室まで増加させる方針だ。