ダイヤモンド・プリンセス、3年目の日本発着クルーズ
充実した日本人対応
食やアクティビティの魅力も
2013年から毎年、長期間の日本発着クルーズを実施しているプリンセス・クルーズ。日本人向けサービスに定評があるプレミアム客船として幅広い客層から人気を博している。16年は客船「ダイヤモンド・プリンセス」(総トン数11万5875トン、乗客定員2706人)で4月25日から10月9日までの期間に旅行会社のチャーターを含む全22コースを実施する。今回は5月8日出発の神戸発着クルーズ「台湾3都市周遊9日間」のプレスツアーに参加し、同船ならではの日本発着クルーズの魅力を探った。
初心者からリピーターまで幅広い客層
日本人向けサービスを強化
同社の日本発着クルーズの客層はクルーズ初心者からリピーターまでさまざま。ホテル・ジェネラル・マネージャーのクレイグ・ハロルド・ダフニ氏によれば、日本のクルーズ市場のメインであるシニア層に加え、ゴールデンウィークや夏休みなどは若者やファミリー層からも人気だという。
今回参加したクルーズはゴールデンウィーク直後だったこともあり、シニア層が多かった。話を聞くと、クルーズ経験者や同客船のリピーターから、「海外でのフライ&クルーズの前に、気軽に参加できる日本発着クルーズを体験したかった」という理由で初めてクルーズに参加した乗客まで、さまざまな参加者がいた。
日本発着クルーズの乗客に占める日本人の割合は、平均で6割から7割程度。このため、ダフニ氏は「日本人向けに特別なサービスを提供している」と強調する。船内の案内表示は日本語と英語を併記し、レストランのメニューや船内新聞「プリンセス・パター」なども日本語版を用意。日本人を含む日本語話者も約100名乗船している。
ブッフェレストラン「ホライゾン・コート」ではそうめんやラーメン、漬物などの和食を提供。有料レストラン「海(Kai)寿司」では、寿司や刺身などを注文できる。メイン・ダイニングでは朝食に「和定食」を用意しており、日本船のクルーズに参加したことのある乗客からも「非常に美味しい」との声が聞かれた。
このほか、全客室に緑茶のティーバッグを用意し、バスルームには日本人の要望を踏まえ、取り外しできるハンドシャワーを設置。ジュニア・スイート以上の客室はバスタブ付きで、トイレには日本人が好む洗浄機能付きトイレを付けた。
旅行会社が「乗客から問い合わせの多い人気のコンテンツ」という、大浴場「泉の湯」では、海を見ながら広い浴槽でくつろぐことができる。泉の湯は事前予約制で、1回の利用時間は90分。15米ドルの利用料が必要で、5回で60ドルの回数券も用意しており、乗客のなかには毎日決まった時間を予約する「ハードリピーター」もいる。