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トロント、16年は日本人10%増めざす、学生に期待

  • 2016年4月20日

トロント観光局メディア・リレーションマネージャーのミシェル・シンプソン氏 カナダのトロント観光局からこのほどメディア・リレーションマネージャーのミシェル・シンプソン氏が来日し、業界誌の取材に応えた。同氏は2015年の日本人訪問者数が前年比3%増の8万9740人となったことについて「非常にいい数字だった」と振り返り、16年の目標として15年比10%増をめざす考えを述べた。

 同氏は「日本市場は我々にとって重要な市場」と強調。パッケージツアーを利用するシニア層や、修学旅行や語学留学などで訪れる学生層が主なターゲットで、近年ではFIT層も増加傾向にある旨を説明した。このうち学生については「帰国後に友人や家族などにトロントをアピールしてくれる。ソーシャルメディアを活用した情報発信も得意なので、観光大使としての役割を担ってくれるのでは」と期待した。

 シンプソン氏はトロントを「カナダのゲートウェイ」と説明。エア・カナダ(AC)が成田と羽田から直行便を運航しているほか、カナダ各地への航空路線も充実している点をメリットとして語った。さらに、トロントから車で1時間半の距離にナイアガラの滝があることから、滝や周辺のワイナリーを訪問するツアーの拠点となっている旨を説明。現在の日本人旅行者の平均滞在日数は1泊から2泊だが、「トロントはニューヨークなどの都市と比べて宿泊施設も安く、滞在するには最適」なことから、滞在日数の積み増しをはかりたい考えだ。また、昨年11月にパリで起きた同時多発テロに言及した上で「トロントは住民や観光客の安全対策をしっかりおこなっており、セキュリティ対策も万全」と安全性を強調した。

 トロントの魅力については「移民が多くさまざまな文化があり、多様性のある都市。さまざまなフェスティバルやエンターテイメントなどがある」と話し、トロント国際映画祭や今年で開業40周年を迎えるCNタワー、オンタリオ湖に浮かぶ公園の島「トロント・アイランド」での散策などの観光素材を紹介。昨年6月に空港とダウンタウンの間を結ぶ高速列車「UP Express」が開通したことで、旅行者が同区間を25分で行き来できるようになったことも説明した。