顧客満足度、旅行会社1位はJTBとジャルパック、国際線1位はJL
サービス産業生産性協議会が先ごろ実施した「JCSI(日本版顧客満足度指数)」調査で、旅行会社部門(※)の顧客満足度はジェイティービー(JTB)とジャルパックの2社が77.3ポイントで1位となった。3位は昨年の1位のANAセールスで77.1ポイント、4位はじゃらんnetで76.1ポイントだった。同協議会によると、旅行会社部門はその他の業種に比べて、ポイントの差が小さかったという。
調査は2015年4月から12月まで、調査会社を通して計6回実施。評価対象は34業種の432企業・ブランドで、総回答者数は12万2785人となった。顧客満足度をはじめとした主要6指標は、それぞれ7点または10点を満点とした複数の質問を設定。指標は回答をもとに100点を満点として指数化した。
JTBは顧客満足度以外にも、主要6指標の顧客期待度、知覚品質度、推奨意向度で1位、知覚価値度で3位、ロイヤルティ度で5位を獲得。ジャルパックも顧客期待度と知覚品質度、ロイヤルティ度が3位、知覚価値度が1位、推奨意向度が2位となり、6指標すべてで上位にランクインした。
※対象旅行会社:一休.com、ANAセールス、エイチ・アイ・エス、クラブツーリズム、近畿日本ツーリスト、JTB、じゃらんnet、ジャルパック、日本旅行、阪急交通社、楽天トラベル、るるぶトラベル、読売旅行
業界別の顧客満足度を見ると、旅行業界はシティホテルに次ぎ2位を獲得。全業種の企業を対象とした「顧客満足度上位50企業・ブランド」では、JTBとジャルパックが13位、ANAセールスが18位、じゃらんnetが32位、近畿日本ツーリストが34位となった。
このほか、「該当企業・ブランドを利用した際に、どの程度感動や驚くような経験をしたか」によって算出される「感動指標」のランキングでは、5位にクラブツーリズム、7位に阪急交通社、8位に読売旅行など、上位20位のうち5社が旅行業界からランクイン。一方、「該当企業・ブランドを利用した際に幻滅・がっかりするような経験をどの程度したか」を表す「失望指標」については、旅行業界からはいずれの企業も上位20位に入らなかった。
▽JCSI調査6指標
・顧客期待:サービスを利用する際に、利用者が事前に持っている企業・ブランドの印象や期待・予想
・知覚品質:実際にサービスを利用した際に感じる、品質への評価
・知覚価値:受けたサービスの品質と価格を対比して、利用者が感じる納得感、コストパフォーマンス
・顧客満足:利用して感じた満足の度合い
・推奨意向:利用したサービスの内容について、肯定的に人に伝えるか
・ロイヤルティ:今後もそのサービスを使い続けたいか、もっと頻繁に使いたいかなどの再利用意向
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