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インタビュー:セーバーアジア・太平洋地域担当副社長のハンス・ベル氏

アジア太平洋地域での展開強化
アバカス買収でサービス拡大

-今後の旅行会社向けのプロダクト開発に対する方針を教えて下さい

ベル 我々は日本旅行・グローバルビジネストラベルをはじめとした、グローバルに展開しているTMCと非常に良い関係を築いている。彼らと緊密なコミュニケーションを取ることでニーズを知り、必要な機能を開発していきたい。

 グローバルで展開しているTMCや従来型の旅行会社、OTAなど、旅行会社ごとに必要な機能は異なるが、我々はそうした違いをすべて理解した上で、ソリューションを提供している。例えばOTAは、ターゲットとなる客層やオペレーションの規模などにより、必要になる技術やアプリケーションが違ってくる。また、セーバーでは、経営者層との付き合いを深め、彼らが何を考え、どのように事業を拡大していきたいのかを理解した上で、ソリューションの提案をおこなっている。

 セーバーの強みは、先ごろ買収したアバカスや、インフィニとのパートナーシップなどがあるため、グローバルのニーズに加え、各国・地域のローカルなニーズも理解しているところだ。こうしたデータをもとに、顧客に適したソリューションを提供できる点が、他のGDSよりも優れた点の1つだろう。


-アバカスの買収について、成果と今後の方向性を教えて下さい

ベル アバカスとセーバーは長年に渡りジョイントベンチャー事業を展開しており、技術の相互提供などでしっかりとした関係を築いていたため、買収してシステムを統合することはそれほど難しくはなかった。アジア市場が大きく成長するなか、アバカスを買収し、セーバーと1つのブランドに統合して展開することは、我々の顧客にとって分かりやすく、GDSに対して効率的な資本の投下と回収ができるということになる。ブランドの統合は現在進行中だ。

 今回の買収により、我々は42万5000社の顧客に対し、400以上の航空会社、17万5000軒の宿泊施設、レンタカー27社、鉄道50社、クルーズ17社の予約・購入などのサービスを提供できるようになった。買収後も今までのサービスに変更はなく、インフィニとの関係も継続していく。セーバーは常にイノベーションをおこない、新たなプロダクトを提供できる企業をめざしている。今後、インフィニとも連携を強化し、ともに成長していきたい。


-ありがとうございました