気象庁、箱根の警戒レベルを「平常」に、大涌谷の規制は継続
気象庁は11月20日、箱根の大涌谷周辺の噴火警戒レベルをレベル2の「火口周辺規制」からレベル1の「平常」に引き下げた。同庁では、大涌谷付近を震源とする火山性地震が増加していたことなどから、5月6日に箱根山の噴火警戒レベルを1から2に引き上げ、6月30日にはレベル3の「入山規制」に引き上げていたところ。しかしその後は火山性地震も沈静化に向かい、9月11日にはレベル3から2に引き下げていた。
発表を受けて箱根町は、公式ウェブサイトで最新の現地情報を発表。町内ではすでにほとんどの旅館やホテル、飲食店、交通機関などが平常通り営業や運行をおこなっている一方で、今回の火山活動により大涌谷には新たな火口や噴気孔群が出現し、二酸化硫黄などの火山性ガスが高い数値で計測されているため、引き続き大涌谷への立ち入りを規制することとした。安全性が確認されるまでは現在の規制を維持するという。
同町では現在、県道734号沿いの早雲山駅、早雲郷別荘地、大涌谷橋、大涌谷三叉路、姥子駅付近において、定期的に火山性ガスの測定を実施。日常生活に支障を及ぼすような濃度は計測されていないが、風向きなどにより大涌谷橋で高い濃度が計測されているため、今後も大涌谷橋付近の駐停車に関する注意喚起や、県道の交通規制についてはおこなう可能性があるとしている。