貸切バス"誘致合戦"(2) 新運賃・料金制度に対応
貸切バス利用の団体やツアーには、これまでも助成金制度を設けて誘致する自治体は少なくなかった。特に、国が新たに設けた地域住民生活等緊急支援のための交付金、いわゆる地方創生交付金によって、助成金制度を設ける地方自治体が大幅に増加した。
19道府県で47件設定募集
本紙は46道府県に協力を依頼し、25道府県から回答を得た。編集部独自調査も含めて現在募集中の助成金制度は19道府県、22市、3町、1地域の計47件が設定されていることがわかった(一覧表はトラベルニュースat6月25日号に掲載)。
ただ、年度当初から募集を始めていた自治体も多く、北海道の釧路市観光コンベンション協会のように早々に予算枠に達した制度もあった。同協会では「初めて実施しましたが旅行会社の反響もあり、当初危惧していた冬のオフ期の団体ツアーの減少はカバーできそう」と効果に手ごたえを感じていた。
いずれの助成金も申請条件があり、宿泊の有無や観光・立ち寄り先を指定している。特に、貸切バス利用の団体客減少が目立つ県では、助成金制度を機に「将来に向けた貸切バスツアーによる誘客の方向性を関係事業者において共有することを目的とする」(長野県)など、新規性や継続性を求めている。申請に当たっては各窓口に問い合わせをしてほしい。
なお、貸切バス新制度については、国交省が有識者を招いてフォローアップ会合を開いており、今後はバス会社への実態調査などを予定し、制度周知のインターネットテレビを配信している。
(15/07/08)
情報提供:トラベルニュース社